2019年1月20日(日)

東京都、中小の職人技術継承支援 講習会・研修など実施

2010/5/11付
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東京都は中小企業の熟練工が持つ高度な職人技を若い技術者に伝える取り組みを6月にも始める。中小企業でつくる東京工業団体連合会などと連携し、熟練工による講習会や工場での研修を実施する。都内の中小製造業は旋盤加工や機械研磨などで高度な技術を持つが、経営不振などから廃業を検討するケースが多い。都は新事業を通じてものづくりの基盤となる技術の保存を目指す。

講習会や研修は同連合会の会員である各地域の工業会を通じて実施する。高度な技術を持っているのに後継者がいない熟練工を、同連合会が都に推薦。周辺の企業から若い職人を数~十数人程度募り、熟練工が実際に製品を作りながら技術を教える。

熟練工がいる工場に職人を送り込み、数日間から1年程度、定期的に働いてもらって技術を学ぶ制度も始める。都は講習会と研修制度を合わせ、2010年度に5~6件の事業を予定している。

費用は都が3分の2(上限360万円)を負担。残りの3分の1(同180万円)は事業を受け持つ工業会がある市区町村が補助する。早ければ6月にも詳細を決め、職人の募集などを始める。

誤差をマイクロメートル単位で抑える旋盤加工の職人など、都内には大田区や荒川区などを中心に高度な技術を持つ中小企業が多い。しかし、後継者不足は深刻だ。

都は09年、都内の中小製造業約3400社にアンケート調査を実施。事業継承について聞いたところ、従業員3人以下の零細企業の47%が廃業を予定していた。東京商工会議所荒川支部が09年に荒川区内の中小企業など約210事業所に聞いたところ、事業の継承に「悩みがある」とした企業が43%に上った。

都産業労働局は企業の枠を超えて優れた技術を次の世代に伝える仕組みを整えることで「東京の優れたものづくり技術がなくなることを何とか防ぎたい」と期待している。

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