2019年1月24日(木)

日韓併合「反省とおわび」首相談話を決定
官房長官「補償問題は決着済み」

2010/8/10付
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記者会見する菅首相(10日、首相官邸)

記者会見する菅首相(10日、首相官邸)

政府は10日の閣議で、日韓併合100年にあたっての首相談話を決定した。過去の植民地支配について「多大の損害と苦痛に対し、ここに改めて痛切な反省と心からのおわびの気持ちを表明する」と強調。植民地時代に朝鮮半島から日本へ流出した朝鮮王朝の主要行事などを記した古文書「朝鮮王室(王朝)儀軌(ぎき)」などの図書を「韓国の人々の期待に応えて近くこれらをお渡ししたい」とした。

菅直人首相は日韓併合100年という節目に「首相談話」という形で改めて謝罪の意思を示すことで未来志向の日韓関係の構築に取り組む姿勢を鮮明にした。一方で、談話は韓国との補償問題には触れず、1995年の「村山首相談話」の枠内にとどめた。

首相談話は韓国側の心情に配慮し「韓国の人々はその意に反して行われた植民地支配によって、国と文化を奪われ、民族の誇りを深く傷つけられた」と指摘。「歴史に対して誠実に向き合いたい。歴史の事実を直視する勇気とそれを受け止める謙虚さを持ち、自らの過ちを省みることに率直でありたい」と記した。

朝鮮半島由来の古文書「朝鮮王室儀軌」は15世紀から19世紀ごろの朝鮮王朝の祭礼や行事の作法を絵図などで記した儀典書の一つ。日本の宮内庁が所蔵しており、韓国併合後、朝鮮総督府を通じて当時の宮内省に移管したと推定される。

与野党内からは65年の日韓基本条約で決着した対日請求権問題が再燃しかねないとの懸念も出ている。仙谷由人官房長官は記者会見で「日韓基本条約で確認されているように、個人補償、請求権は決着済みという前提だ」と語った。

菅直人首相は韓国の李明博(イ・ミョンバク)大統領に電話し、首相談話について説明した。大統領は謝意を示したうえで「日韓両国は将来、より強い協力関係を築くことができる」と応じた。

両首脳は北朝鮮情勢を含む北東アジア地域の安定に向け、両国の関係強化が不可欠との認識で一致した。

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