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世界の車再編、「4強」軸に スズキとマツダ焦点

日産・ルノーと三菱自 提携拡大

日産自動車・仏ルノー連合と三菱自動車が新車開発・生産など広範な提携の検討に入った。合計の世界販売は年900万台。生き残りの一つの指標となる「世界販売1千万台」へと一歩近づいた。今後、自動車の世界再編はトヨタ自動車、日産・ルノー連合など「4強」を軸に進む可能性が高い。日本勢ではスズキ、マツダが焦点だ。

2012年末、三菱自動車は中国自動車メーカー大手との提携交渉を進めていた。中国メーカーが三菱自に出資する案も検討された。しかし三菱自の株主から理解が得られずご破算となった。

三菱自の提携戦略は誤算の連続だ。3割の出資を受けた独ダイムラークライスラー(現ダイムラー)との資本提携は05年に解消。仏プジョーシトロエングループ(PSA)やインドのタタ自動車との資本提携交渉も不発に終わった。三菱グループ内では将来的に日産・ルノー連合との資本提携を期待する声もある。

三菱自を提携に駆り立てたのは「世界販売100万台の規模で生き残りは難しい」(幹部)との危機感だ。エコカー開発や新興国など成長市場に迅速に対応するには、世界販売1千万台の規模が必要とされる。その水準に達しているのはトヨタ自動車、米ゼネラル・モーターズ(GM)、独フォルクスワーゲン(VW)。日産・ルノー連合は三菱自との提携で「1千万台クラブ」に入るための素地を作った。

今回、日産・ルノー連合との提携で三菱自は効率的な事業体制を築けるようになる。6日発表の中期経営計画ではセダンは縮小し日産・ルノー連合に開発を委ねる。約20ある車種は2割程度減らす。多目的スポーツ車(SUV)やプラグインハイブリッド車(PHV)を主力とし、16年度までに13年度計画比でロシアと北米で販売を倍増。東南アジアも3割増やす。

今後、世界再編の焦点となるのが日本の中堅自動車メーカーだ。

三菱自動車の提携の歴史
2000年独ダイムラークライスラーが34%出資
04年リコール隠しが発覚し、ダイムラーが支援打ち切りを通告
優先株を含む計約5000億円の増資
05年2700億円の追加増資を三菱グループが引き受け
09年仏プジョーシトロエングループ(PSA)と資本提携交渉
10年PSAとの資本提携が見送りに
11年日産自動車と軽自動車の共同開発会社設立を発表
13年日産・仏ルノー連合と小型車開発や車両供給で提携
2000億円の公募増資で優先株の処理策を決定

世界販売が年73万台の富士重工業は05年にトヨタから出資を受け、ハイブリッド技術やスポーツ車の開発・生産などで連携を深めている。

マツダは10年に米フォード・モーターとの提携を大幅に縮小。世界販売は年123万台にとどまる。現在はトヨタとハイブリッド技術の供与やマツダのメキシコ工場でのトヨタ車の生産で提携する。イタリアのフィアットともスポーツ車の共同開発・生産で提携。フィアットのセルジオ・マルキオーネ最高経営責任者(CEO)はマツダとの提携強化を望んでいるとされる。

スズキは19.9%の出資を受けるVWと提携解消を巡って国際仲裁裁判所で係争中だ。同社の世界販売は年260万台だがインドなど新興国に強い基盤を持つ。仮に提携解消が成立した場合、VWが持つスズキ株の行方も含め再編の火種となりそうだ。

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