キプロス、預金課税を再検討 富裕層限定で

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2013/3/24付
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【ベルリン=赤川省吾】キプロス政府は23日、対象を富裕層に限定する形で、銀行預金への課税の再検討に入った。キプロス議会は22日に危機対策として大手銀行を整理する法案を可決したが、これだけではユーロ圏が支援条件とする58億ユーロ(約7千億円)分の自主財源を確保できないため。一度は全預金者への課税を否決した議会の承認を取り付けられるかが焦点となる。

欧州連合(EU)などと協議を続けるサリス財務相が23日、首都ニコシアで記者団に明らかにした。具体的には、最大手のキプロス銀行の10万ユーロ以上の大口預金から25%を徴収する案が浮上。19日に議会で否決された2万ユーロよりも課税対象を引き上げて、預金者の反発を和らげたい考えだ。

同財務相はEUなどとの協議後、大口預金への課税について「議論している」と記者団に言明。「この税率が有効かはさらに協議が必要だ」と述べ、23日中にも議会で法案を審議できるとの見通しを示した。

キプロスとユーロ圏は15日、深刻な経営不振に陥った銀行の増資資金を得るため最大100億ユーロ(約1兆2200億円)の資金支援で一度は大筋合意した。しかし「すべての預金者に課税する」などの条件を付けたため、キプロス国民が猛反発。及び腰になった議会は預金課税案を否決した。

議会は代替案として、大手銀を整理して投入が必要な公的資金を圧縮するのに加え、年金基金などを活用した基金を設立して自主財源を確保することを決めた。

それでも約束の58億ユーロは満たせないため、キプロス政府は預金課税の再検討を始めた。アナスタシアディス大統領は23日にブリュッセルを訪問。24日に予定するユーロ圏財務相の臨時会合に向けて各国の理解を求めながら、キプロス議会の承認手続きを進める構えだ。

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