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福島第1原発、原子炉の圧力異常 放射能漏れる恐れ

政府は11日夜、東日本巨大地震の被害を受けた福島県の東京電力福島第1原子力発電所2号機の半径3キロメートル以内にある大熊町と双葉町の一部住民に、原子力災害対策特別措置法に基づく避難指示を出した。3~10キロ圏の住民にも屋内待機を指示。枝野幸男官房長官は12日午前0時すぎの記者会見で「非常時の炉心冷却装置による注水が不能な状態が続いているが、放射性物質の放出はない」と語った。

これに関連し、クリントン米国務長官は11日、ワシントンで米軍による支援について「米空軍が非常に重要な冷却剤を原発施設の1つに届けた」と語った。ロイター通信が伝えた。

福島県によると、このままだと原子炉内の水位が低下し、燃料棒が露出して圧力容器が損傷する恐れもあるという。水位低下を防ぐための電力を供給する電源車が午後10時すぎまでに現場に到着。12日午前1時30分ぐらいまでに冷却機能を回復できる見通しとしている。

東電の広報担当者は12日午前1時に「2号機の仮設電源で原子炉内の水位は確認できる。安定しているものの、徐々に低下している」と語った。同時に「1号機の原子炉の格納容器の圧力が設計を上回る数値を計測したことから、圧力を外部に逃がす措置を検討する。この際には外部に放射能が漏れる恐れがある」と説明。東電福島事務所によると「1号機の建屋の中で放射能レベルが上がっている」としている。

これに先立ち、菅直人首相は原子力災害対策特別措置法第15条に基づく原子力緊急事態宣言を初めて発令。北沢俊美防衛相も11日夜、自衛隊に原子力災害派遣命令を出した。同原発付近に航空機部隊などをさらに派遣し、情報収集や住民らの避難・誘導にあたっている。大宮駐屯地の陸自化学防護隊を同原発周辺に出動させた。各被災地に派遣される陸海空3自衛隊は総勢8000人規模となる見通し。

経済産業省原子力安全・保安院によると、地震で同原発の原子炉が自動停止したが、冷却水を注水するための非常用ディーゼル発電機が稼働せず、現在はバッテリーで動かしている。

仮に電源を十分、確保できず、炉に穴が開いているなどの問題があると再び温度や圧力の上昇を始める。最悪の場合は炉にひびが入るなどの事態が想定されるが、危険な状況に達するまでには1日余りの猶予があるとしている。

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