外国人13週ぶり売り越し 転機か一時的か プロの見方

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2012/3/29付
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財務省が29日発表した3月18日~24日の対内・対外証券投資によると、海外投資家(外国人)による日本株売買が13週ぶりに売り越しとなった。外国人は年初以降に上昇基調が続いてきた株式相場のけん引役。今回の売り越しは日本株買いの転機を示すのか、それとも一時的な現象か。今後の外国人投資家の動向について、市場関係者の見方を聞いた。

「来期業績期待など背景に買い続く」

メリルリンチ日本証券チーフ株式ストラテジスト 菊地正俊氏

先週の外国人の売りは利益確定の範囲内で、日本株買いの大きな流れは変わらない。当社が実施している3月の世界の機関投資家調査では、日本株比重(オーバーウエイトからアンダーウエイトを差し引いたもの)がマイナス4%と、前月のマイナス23%から大きく改善している。このところ日本株は米国の金利上昇が支援材料となることが多いが、米景気の改善期待を映して金利の先高観が出ている。また、来期の日本企業の増益率が先進国の中で最も高いと見込まれることなど日本株を買う手掛かりは多い。

今月上旬に欧州の投資家を訪問したが、最も多かったのは日銀の金融政策についての質問だ。日本株は円相場の動向に影響を受けやすく、円相場のカギを握るのは日銀の緩和姿勢だからだ。4月27日の金融政策決定会合で、日銀が追加緩和に踏み切る公算が大きく、そうなれば日本株買いに弾みが付く。デフレ脱却期待から日本の銀行株に興味を持っている外国人も多い。

買い一巡感が出るのは、7月になりそうだ。米国で米連邦準備理事会(FRB)のツイスト・オペ(保有する短期国債を売って長期国債を買い入れる政策)が6月に期限を迎え、投資心理に影響を及ぼす可能性があるためだ。7月から金融機関の業務内容を制限する「ボルカー・ルール」が米国で施行されることも懸念要因だ。

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