朝鮮半島混迷、中長期で市場どう動く 専門家の見方

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2011/12/20付
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北朝鮮の金正日総書記が死去したとの報から丸1日が経過した。20日の東京株式市場では前日の米国株安にもかかわらず日経平均株価が反発し、地政学リスクを意識した売りは前日までで一巡したとの見方も出ている。ただ、北朝鮮での権力移行、軍部の動向など不透明要素も依然として多い。朝鮮半島情勢が中長期的な経済・市場環境にどのような影響を与えそうか。情勢に詳しい専門家に聞いた。

「市場経済化なら最良シナリオ、権力争いは警戒」

日本総研上席主任研究員 向山英彦氏

金正日総書記の死去を受けても韓国市場は落ち着いているというのが率直な印象だ。報道が伝わった直後は、ウォン安・株安が進んだものの、20日は韓国総合株価指数(KOSPI)が反発するなど売りの流れは一服している。金総書記の健康不安説が従来から流れており、市場はすでに織り込んでいたのだろう。

今後の焦点は金正恩(ジョンウン)氏への権力移行がスムーズに行われるかどうかだ。最良のシナリオとしては、権力移行が進む中でかつて中国がトウ小平氏の下で改革開放を行ったように、北朝鮮でも市場経済化が進むことだ。北朝鮮には韓国企業が進出する開城(ケソン)工業団地があり、市場経済化が進めば、生産活動が活発になる。米国は開城製を韓国製と見なしていないが、欧州は韓国製と認定しており、貿易面でも競争力の強化につながるだろう。

最も悪いのが、北朝鮮国内で権力争いが起こり、内部崩壊することだ。大勢の難民が発生し、中国と韓国はその受け入れに多大なコストを払うことになる。国際情勢の不透明感が強まり、投資家のリスク許容度も大幅に低下するかもしれない。

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