比較.com、渡辺哲男社長「グーグル対応に苦労」

2011/8/12付
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比較サイト運営の比較.comが12日発表した2011年6月期の連結決算は最終損益が2300万円の赤字(前の期は9100万円の黒字)に転落した。主力のサイト運営事業で利用者が急減したのが原因。同日記者会見した渡辺哲男社長は「ヤフーがグーグルの検索エンジンを採用し、グーグルへの対応に苦労した。サイトの根本的な作り替えを早急に進める」と話した。主なやり取りは以下の通り。

――前期は連結売上高が18%減った。減収の要因は。

「昨年、ヤフーがグーグルの検索エンジンを採用したことが大きかった。これまで当社はヤフー独自の検索エンジン向けを中心にSEO(検索エンジン最適化)を駆使してきたが、グーグルはアルゴリズム(検索結果をサイト上に表示する順番を決める評価基準)でヤフーと全く違う。閲覧数は切り替え前から2~3割減少した」

――対策は進んでいるのか。

「リンクの数やコンテンツの中身など、根本からサイトを作り替えていく作業が必要になる。ノウハウは徐々に蓄積されつつある。コスト増の要因になるが、SEOサービスを手掛ける企業に外注もしている」

――口座開設の比較など金融関連のサービスの状況は。

「昨年と今年の外国為替証拠金取引(FX)の倍率規制が響き、金融部門の収入が減っている。業者の淘汰が進むと、新規開設に伴う収入はこれからさらに厳しくなるとみている」

――12年6月期はわずかに増収に転じる予想だ。

「足元で好調なのが宿泊予約サイトを管理する業務ソフトだ。ASP(ソフトの期間貸し)型の新商品の導入が進んでいる。現在、導入数は約2000施設だが、これを今期は月100~200ずつ増やして年間で倍増まで持って行きたい。楽天トラベルの登録施設数が国内で2万6000を超えていることを踏まえると、7000~8000まで登録数を増やす余地はある」

――今期のコストの見通しは。

「営業・開発ともに人が足りない状態だ。成長に向けた人材の投下が遅れており、早く解決したい課題だ。社員数は約30人と少数精鋭でやってきたが、今期は年間を通じて中途採用を積極的にやり、20人程度の増員を予定している。ネット分野の人材の獲得競争は激しく、大きな挑戦だが成し遂げたい。利益は減るが、今後の成長に向けた大事な先行投資だと考えている」

(甲原潤之介)

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