/

電機など業績下方修正相次ぐ 日本株への影響は プロの見方

上場企業の2011年4~12月期決算発表が本格化する中、電機や自動車など主力銘柄の業績の下方修正が相次いでいる。1日の東京株式市場では、前日に今期最終赤字を発表したTDKやリコーが売られ、日経平均株価が小幅に反落して始まった。もっとも、売り一巡後は上昇に転じる銘柄もあり、業績悪化への反応はまちまち。株式相場への影響をどう見るか、市場関係者に聞いた。

「来期への期待で底堅く 個別では二極化も」

明治安田アセットマネジメント執行役員 福島毅氏

今期の業績は、タイの洪水の影響、欧州や中国での収益悪化、円高、繰り延べ税金資産の取り崩しなどがあるため、悪いことは分かっている。実際、株式市場の反応を見ても、業績予想を下方修正しても買われている銘柄はある。来年度に業績を挽回(ばんかい)できそうな企業、例えば自動車や機械、電子部品の一角などは、技術力や競争力がある。一方で、精密や家電など、構造的に問題を抱えて競争力に乏しい企業は先行きが非常に厳しい。今回の決算はこうした選別、二極化が進むきっかけになったと言える。

もっとも日本企業全体で見れば、来期への期待感の方が強く、相場は底堅い。加えて、新興国の金融緩和期待があるほか、欧州や中国のPMI(購買担当者景気指数)が節目の50を超えてきている。欧州では景気後退が織り込まれており、世界的にPMIが落ちつけば、世界景気の先行きに明るさが出てくるだろう。値上がり銘柄数を値下がり銘柄数で割った騰落レシオなど、株価指標面で過熱感があるため当面はもみ合いが続きそうだが、日経平均株価は、3月末に向けて9000円台に乗せる場面もありそうだ。

「業績は想定通り 金融緩和が支えに」

楽天証券経済研究所シニアマーケットアナリスト 土信田雅之氏

業績の決算の下方修正が相次いでいるが、株式市場での反応はまちまちだ。主力株が売られているものの、決算自体はおおむね想定通りで、大きく値崩れはしていない。京セラや村田製作所は下方修正を発表したが、材料出尽くしと受け止められて株価は上昇している。東証2部指数が12営業日連続で上昇するなど、個人投資家などの物色意欲は衰えていない。中国では3月に全国人民代表大会(全人代、国会に相当)が開かれる予定で、2月半ばには何らかの経済政策が打ち出される期待が高まりそう。欧州問題がやや落ちついていることもあり、日経平均株価は9000円を試す展開になるだろう。

最大のリスクは世界経済の減速だ。足元の株式相場は金融緩和に支えられている面が強く、世界経済の先行きには依然不透明感がある。そのため企業業績にも底入れ感が出てこないのだろう。米国では2011年10~12月の実質国内総生産(GDP)速報値が市場予想を下回った。個人消費はそれほど盛り上がっておらず、企業は在庫を積み増しているため今後の生産活動が鈍る可能性がある。欧米を中心に、財政再建のために緊縮財政をとれば景気後退、税収減のスパイラルに陥りかねない。それをどう防げるか、政治動向に注目が集まりそうだ。

(聞き手は佐竹実)

初割ですべての記事が読み放題
今なら2カ月無料!

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン