2018年9月19日(水)

個人のユーロ買い急増 短期売買鮮明に

2011/7/12 7:00
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<FX売買残高の変動幅>

 個人が少ない元手で多くの外貨を取引できる外国為替証拠金(FX)取引。東京金融取引所のFX取引「くりっく365」で主要8通貨の売買残高の変動幅(対円)をみると、7月8日時点では、1週間前とは逆にユーロが買い越しに転じ、対円買い越し規模は約5万8千枚(1枚は1万通貨単位)と、6月24日以来、約2週間ぶり高水準となった。前週後半には、ギリシャやイタリアなどの財政懸念を手掛かりにユーロは大幅下落。対円では8日に一時、1ユーロ=114円台前半と約10日ぶりの安値をつける場面があった。

 ユーロが下落した時点では、個人投資家が目先の反発を見込んで「逆張り」のユーロ買いを膨らませた。ユーロ・円相場はドル・円相場に比べて値動きが大きくなりがちのため、短期売買を繰り返す個人にとって利便性が高いと映ったようだ。そのため、ユーロが持ち直せばすかさず利益を確定するためにユーロ売りで取引を手じまう動きが出る可能性が高い。

<注目通貨>

 ほとんどの通貨に対して円相場がおおむね一定範囲内でのもみ合いが続くなか、個人投資家のオーストラリアドル買いに注目が集まっている。前週1週間で豪ドルの対円買越額が約21%増えた。豪ドルは比較的金利が高いため、値下がり幅が小幅にとどまるとみて、金利差益狙いで豪ドルの保有を続ける投資家も少なくない。

 春先以降、資源価格の急落や国内景気の減速懸念で、豪ドル相場は1豪ドル=84~88円を中心に上値の重い展開が続いている。それでも、金融危機などのように投資家のリスク回避姿勢が急速に強まらない限りは、底堅い動きが続いている。足元では、欧州問題に関心が集まっているものの、市場ではユーロだけが乱高下する状態にとどまり、投資家のリスク回避の動きはさほど強まってはいない。豪景気がさらに悪化していく兆しが出ない限り、豪ドルが弱含んだ局面で個人の「逆張り」の豪ドル買いが入り、豪ドルが底堅くなる可能性は高い。

(経済金融部 牛山知也)

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