2018年7月19日(木)

投資信託の分配金は本当にトクなのか
インデックス投資アドバイザー カン・チュンド

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2012/2/19 7:00
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 カネダくんがいちばん好きなお菓子は「きのこの山」です。ふつうなら、テレビを観ながら10分くらいで食べてしまうのですが、今は仕事の最中なので、机の引き出しに隠してあります。さて、突然ですが、筆者とカネダくんは「カネダ株式ファンド」を運用する運用会社に所属するふたりです(あくまで仮の話ですが……)。

 カネダくんの担当は、より株価が上がりそうな会社を見つけること。また、すでに株価が高くなった会社を売ったりもします。一方、筆者の仕事は株式の配当収入を管理し、新たに株式を購入するためにプールしておくことです。ところで、カネダ株式ファンドでは、日々、さまざまな資金の出入りがありますね。

 「すみません、カネダファンド10万円ください」という人がいたとしましょう。「ワタシも!」「ボクもお願いします!」……。カネダファンドを買うお客様がたくさんいることで、ファンド内に膨大な資金が流入してきます。あるいは逆に、「すみません、カネダファンド10万円分売りたいのです」「ワタシも!」「ボクも!」……というお客様がいると、カネダファンドから資金が流出していきます。

 運用会社の人たちは、資金が入ってくることを見越して、新たに購入する銘柄について考えを巡らせます。また逆に、ファンドの解約によって資金が出ていくことを想定して、あらかじめファンド内にキャッシュを準備しておきます。先週、「分配金」のお話をしましたが、たとえ「分配金」という仕組みがなくても、運用会社の人たちは十分忙しいのです。

 仮に、カネダくんが株式の運用を行いながら、日々の購入や解約に応じ、そのうえ分配金の準備までこなさないといけないとしたら、どう思いますか?

 「率直に、給料を上げてくれよ! と思うでしょうね」

 それはそうでしょう。筆者とカネダくんは、運用益を上げることにプラスして、「分配金」の準備という仕事までこなさないといけないわけですから……。これを別の視点から見ると、ファンド保有者は「分配金」の準備という仕事までお願いするために、余分な継続コストを支払う必要がある、ということです。

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