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豊島逸夫の金のつぶやき

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ラッシュ時の混雑を好む日本人投資家

2011/11/28 9:41
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週末は来日したジム・ロジャーズ氏と再会。今年、2月、5月、8月と3回にわたりシンガポールの彼の豪邸で対談した。更に、来月12月にも4回目の対談予定だ。ロジャーズ氏といえば、新興国市場のアイコン的存在。自ら居を米国からシンガポールへ移し、娘の教育は中国人学校に通わせるほど。(ちなみに娘さんは4歳。至って元気な68歳の父である。)

その彼が新興国株をショート(空売り)していると一貫して述べている。理由は簡潔。too crowded=混み過ぎているから。要はovervalue(割高)ということを彼流に表現しているのだ。逆に、日本株は「すき過ぎ」と語り、日本株の買い増しを「検討中」と言う。3月の大震災の当日には、ニッポン応援の気持ちで家族と好物の日本食レストランに行ったというほどの日本びいき。「店内ガラガラだったよ」と苦笑する。日本の株式市場の現状とイメージがダブったのだろう。翌週には日本株を買ったそうだ。Buy disaster=経験的に災害は買いとも語っていた。新興国株は混み過ぎゆえ売りに回り、日本株は、すき過ぎゆえ買いに回る。

彼の投資行動は示唆的だ。一般的に、日本人投資家は混み合った市場に安心感を覚える。友人、隣人が買っていれば高値圏でも買いの抵抗感が薄まる。逆に、すいた市場=皆が見向きもしない市場に飛び込むのはとにかく怖い。対して、プロほど混み合った市場に不安感を感じるもの(例外は横並び意識の強い日本人機関投資家だが)。逆に、閑散とした市場にミスプライス(価格形成の誤り)を見たりする。

先週、やはり来日したバフェット氏も日本株に割安感(undervalue)を感じると述べていた。バフェット氏もロジャーズ氏も共通点は長期投資家ということ。ロジャーズ氏はソロス氏と伝説上のヘッジファンド(クオンタム・ファンド)を立ち上げたことで短期トレーダーと誤解されがちだが、彼自身、口癖のように「私は短期売買が苦手。しょっちゅう間違える。短期予測は経済チャンネルのコメンテーターに任せるよ」と独特のユーモアを交えて語る。

ちなみに、彼は筆者と会うたびに、「ジェフ(筆者のニックネーム)、シンガポールくんだりまで経済の話しにくる時間があるなら、もっと子作りに励め。君の国に足りないものだから」と冗談をかませる。テレビ出演で女性キャスターに対してのジョークは「嫁ぐなら農家のハズバンドを探しなさい。これからはアグリ!結婚前の花嫁修業はトラクター運転免許取得だ」。大震災直後に買った株もアグリ関連とのことだった。

豊島逸夫(としま・いつお)
 豊島逸夫事務所(2011年10月3日設立)代表。9月末までワールド ゴールド カウンシル(WGC)日本代表を務めた。
1948年東京生まれ。一橋大学経済学部卒(国際経済専攻)。三菱銀行(現・三菱東京UFJ銀行)入行後、スイス銀行にて国際金融業務に配属され外国為替貴金属ディーラーとなる。チューリッヒ、NYでの豊富な相場体験をもとに金の第一人者として素人にも分かりやすく、独立系の立場からポジショントーク無しで、金市場に限らず国際金融、マクロ経済動向についても説く。
ブログは「豊島逸夫の手帖」http://www.mmc.co.jp/gold/market/toshima_t/index.html
ツイッター(http://mobile.twitter.com/search?q=jefftoshima)
ではリアルタイムのマーケット情報に加えスキー、食べ物など趣味の呟きも。日経マネーでは「現場発国際経済の見方」を連載中。日本経済新聞出版社や日経BP社から著書出版。
業務窓口は ga@zas.att.ne.jp 事務局。

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