「子どもNISA」で変わるか 相続50兆円の潮流
編集委員 田村正之

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2014/7/22付
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いよいよ学校は夏休み。かわいい孫の帰省を楽しみにする祖父母も多そうだ。孫への愛情が大きな支えになりそうなのが、2016年にも創設と報じられる「子ども版少額投資非課税制度(NISA)」。株式市場の意外な底支え役になるかもしれない。

■相続で移転する金額は52兆円

野村資本市場研究所の宮本佐知子氏の試算では、相続で子孫へ移転する金額は現在、年に約52兆円(相続税がかからない人も含めた全体の移転額、グラフA)。農業出荷額(約8兆6000億円)の約6倍という巨額さであり、今後も死亡者の増加などでさらに増えるとみられる。

15年からの相続増税(課税遺産から差し引ける基礎控除が大きく減る)を見越してトレンドになりつつあるのが生前贈与。13年の贈与税の申告者は49万1000人と前年比13%増で、5年前と比べると4割も増えた。こちらも今後もさらに拡大が見込まれる。

■モデルは英国のジュニアISA

株式市場が「子どもNISA」に期待するのは、まさにこの生前贈与マネー。NISAでは元本100万円を上限に株や投資信託の売却益や分配金の利益が5年間非課税になる。投資に関して非課税メリットがあるうえに生前贈与で相続対策にもなるわけだ。NISAは20歳以上が対象だが、子どもNISAなら未成年の孫でも使える。

モデルは後述する英国のジュニアISAだが、金融界では「日本では相続に備えた資金の世代間移転のニーズが強く、制度が創設されれば大きな金額に育つのでは」(日興アセットマネジメントの汐見拓哉NISAセンター長)との期待が出ている。

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