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豊島逸夫の金のつぶやき

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アイルランドに見る国家破綻と日本への教訓

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2011/9/14 11:28
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アイルランドは日本語で愛蘭土、略称「愛」と書く。この愛の国は教育水準が高く勤勉な民族で、国内治安も良く景色も美しい。英エコノミスト誌は2005年に欧州で最も住みやすい島に選んだほどだ。優秀な人材を世界に輩出し「人材養成工場」ともいわれた。特に米国には3600万人もの愛系米国人が各界で活躍してきた。J・F・ケネディ、レーガン、クリントンからグレース・ケリー、マライア・キャリーまで。

しかし、彼らの先祖が米国に移民してきた背景には愛の国と英国の過酷な歴史があった。じゃがいも飢饉(ききん)である。19世紀半ば、愛の国民の大半は農業に従事し、ほとんどが小作農家で、地主、貴族は英国に住んでいた。そこで地代を納めずに済む小さな庭でじゃがいもの生産を始め、これが主要食物となっていた。ところが欧州でじゃがいもの疫病が発生。欧州の他地域では現地の貴族や地主が農民を救済したが、ブリテン島に住む愛の地主たちは緊急食糧配給などを躊躇(ちゅうちょ)して、結局人口650万人の中で100万人が死亡。さらに100万人が米国やカナダなどに新たな地を求めていった。

1997年になって英ブレア首相(当時)がじゃがいも飢饉問題につき謝罪したものの、愛の国にはいまだに底流として反英親米感情が残る。ちなみに第2次世界大戦ではすべての英連邦諸国が対日参戦する中でアイルランドだけが拒否。大英帝国戦艦が相次いで日本軍に撃沈されたニュースを聞き歓喜したという。

日本人との共通性も多い。島国特有といえようか同民族の閉鎖的結合が強く、良くも悪くも仲間内で助け合いかばい合う。

良い意味では今回の超緊縮政策に直面しても、まずは「皆が耐えているのだから私も耐えねば」という自制が働く。大規模な銀行取り付け騒ぎも未だ起こっていない。

逆に悪い面としては知人をあえて非難しにくいという風潮。

だから銀行監督当局もアングロ・アイリッシュ銀行の放漫経営に対してなあなあ主義で対応した。銀行が経営不安に陥ると、政府は直ちに預金者「全員」の保護を決断。そのツケが結局、納税者「全員」を襲うことになったのだが。

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