2019年7月18日(木)

「官製相場」のにおい、気迷う株式市場
編集委員 北沢千秋

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2014/6/16付
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前週末の日経平均株価は1万5000円台でほぼ高値引け。米国株は週半ばから軟調、円相場も底堅く、外部環境が良好とはいえない中での堅調ぶりだった。成長戦略の発表を前に、市場では「株内閣」と呼ばれる安倍政権がどんな株高カードを切ってくるのか、それとも空砲で終わるのか、見極めるまでは売れないというムードが広がっていた。一方、日経平均を1万4000円から1万5000円に押し上げたのは公的マネーとの見方が強く、足元の堅調さを素直に評価していいものか、疑心暗鬼の市場参加者もいる。政府の成長戦略やイラク情勢・原油価格の動向をにらみながら、今は静かな海外勢が次にどんな動きを見せるかが、今後の相場の方向性を決めそうだ。

■信託銀行、異例の買い上がり

「今日も信託銀行のバスケット買い。地球防衛軍の出動ですよ」。米国株安などを受けて安寄りした後、午後に急速に切り返した前週末。ある証券会社のベテランは相場の底堅さの理由について、そんな解説をしていた。

日経平均は一時1万4000円割れした5月19日からほぼ一本調子で上昇し、6月3日に1万5000円を回復した。外部環境に大きな変化が見られないなかで、この間、一貫して買い手となって上げ相場を主導したのは信託銀行だった。東証発表の投資主体別売買動向によると、信託銀行は5月第1週に買い越しに転じ、第4週(買越額1781億円)から第5週(2499億円)、6月第1週(1112億円)と3週連続で大幅に買い越した。

信託銀行の買越額が3週以上続いて1000億円を上回ったのは、2011年8月(第4週から4週連続)以来ほぼ3年ぶり。それだけでも目を引くが、何より異例なのがその買い方だった。通常、公的年金や企業年金などの運用資産を預かる信託銀行は、相場が下がると買って、上がると売るという逆張り型の売買が中心。過去に大きく買い越したのも、リーマン危機時の08~09年など、例外なく相場の下落局面だった。ところが今回、信託銀行は日経平均が1万5000円を回復する過程で買い上がってきた。

■買い手は共済3兄弟か、GPIFか

信託銀行のその先にいる投資家は誰だったのか――。市場では国家公務員共済組合(KKR)、地方公務員共済組合、私立学校教職員共済の「共済3兄弟」という見方がもっぱらだ。

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