2019年7月17日(水)

中国・李政権、金融システム問題に蓋 リスク先送り
編集委員 土屋直也

(1/3ページ)
2013/9/16 7:00
保存
共有
印刷
その他

6月以降、繰り返し世界の金融市場を揺さぶった中国リスク。李克強首相は改革実施までの時間稼ぎとして先送りに動いている。金融システム問題には手を着けていないうえ、景気テコ入れにも動いた。日本株相場には足かせがひとつ解けたといえるだろうが、問題先送りの面も否めない。

「最近になって特定の中小金融機関に資金繰り支援がなされている」。富士通総研の柯隆主席研究員はこう指摘する。監督当局が中小金融の一部に住宅ローンの取り扱いを停止させていたこともあって、「秋口には不振金融の破綻処理もありえるのではないか」との観測が出ていたが、急速に後退した。

金融システム問題への市場の緊張を反映する上海銀行間取引金利(翌日物)は、8月20日前後にジワッと上がり3.8%台をつけた。それが足元は3%を割り込み、緊張緩和を象徴している。相対的に経営状況が悪いといわれてきた興業銀行、中国民生銀行などの株価も、先週は急反発する局面があった。

大連で開かれた夏季ダボス会議で講演した李首相は「地方政府の債務問題は安全にコントロールできる」と、金融システム問題の主因である地方債務は制御可能と繰り返した。もともと手順を踏む必要のある問題とはいえ、足元では問題金融への資金繰りで問題先送りに動いているのが実態だ。

  • 1
  • 2
  • 3
  • 次へ
保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

関連企業・業界 日経会社情報DIGITAL

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報

新しい日経電子版のお知らせ

より使いやすく、よりビジュアルに!日経電子版はデザインやページ構成を全面的に見直します。まず新たなトップページをご覧いただけます。

※もとの電子版にもすぐ戻れます。