2019年6月21日(金)

山形の売り建て名人、相場低迷時に着実に利益 個人投資家奮戦記(1)

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2012/4/14 7:00
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2012年に入り11年と比べ相場環境が一変した。日経平均株価は3月に昨年末比21%高の1万0255円に達し、円相場は対ドルで一時1ドル=84円台、1ユーロ=115円台まで下落した。足元は調整の色合いが濃いものの、ここで利益を取れたかどうかは投資家の腕次第。プロに比べ圧倒的に情報量が少ない個人投資家は、どのように投資し成果を得ているのか。いまどきの個人投資家の投資と人生をのぞいてみよう。

日本株売り建ての名人に会いに山形へ

日本株売り建ての名人に会いに山形へ

「山形に日本株売り建ての使い手がいる」。そんな情報を得た記者は4月のある日、まだ雪が残る山間を抜け新幹線で山形駅に向かった。

デイトレーダーの加藤耕造さん(仮名、40)。アパートに妻と高校生、中学生、小学生の3人の子供と暮らす。「夜はアルバイトに出ており、妻も働いています。日本株のトレードは私にとって重要な収入の一部です」

6畳一間の「トレーディング・ルーム」には、洋服類や子供のおもちゃと同居する格好で、最新鋭のパソコンが3台並んでいた。足元には暖房器具があり、寒い雪国のトレード環境を物語る。平日の午前9時から午後3時までが、加藤さんの取引タイム。妻は働きに出て、子供たちは学校なので1人で落ち着いて取引できるという。

投資の腕は大したものだ。2011年1月からの日本株の損益確定額を見ると、毎月着実に10万円程度の利益を出している。運用の元手は100万円程度なので、資金効率はかなり良い。

6畳一間に総額30万円をかけた最新鋭パソコン3台が並ぶ

6畳一間に総額30万円をかけた最新鋭パソコン3台が並ぶ

加藤さんの取引は基本的に空売り。特に大きな材料がないのに4%高、材料があって8%高となれば、信用取引の売り建てをして、下落したら買い戻すというのが、加藤さんの基本戦略だ。欧米市場の影響が大きいので、基本的に宵越しの建て玉は持たない。

取引上、最も注意して見るのが個別銘柄の日足チャートだ。売買高にも注意し、条件に合った銘柄を探す。大きな変動を回避するため、売り圧力の強い銘柄は午前10時まで取引しない、ストップ高当日を含めた3営業日目以降は取引しないなどの自己ルールも課している。

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