2019年7月19日(金)

銀行が薦めるのは銀行がもうかる商品

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2012/6/11 7:00
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 給与振込や預金、住宅ローンから資産運用、生活保障まで……。規制緩和によって投資信託や保険商品なども窓口で販売できるようになった銀行。わたしたちの生活設計において必要なサービスを銀行に一本化できるようになり、利便性が高まるものと期待された。しかし今、窓販対応にはファイナンシャルプランナー(FP)など専門家から厳しく批判的な視線が向けられている。いったいどんな問題があり、わたしたちはこれからどのように銀行とつきあっていけばいいのか。日経新聞記者が実際に銀行窓口をまわり、実情を調べるとともに賢くつきあっていく方法をシリーズで考える。

「100万円を運用したいのですが」――。

銀行の資産運用相談窓口では個別ブースで丁寧に説明をしてくれるが……

銀行の資産運用相談窓口では個別ブースで丁寧に説明をしてくれるが……

5月後半、3日かけて都内の銀行をまわった。資産運用の相談窓口でどんなアドバイスをもらえるかを確かめるためだ。

運用したいお金は100万円。当面使う予定がないので10年くらいは置いておける。運用初心者で、知識がないので相談したい、と説明した。

最初に訪れたA銀行。事前に電話で金額や年齢などを伝えたためか「お客様のご要望にふさわしい商品をいくつか用意しています」とのこと。商品紹介に関する書類に署名すると、パンフレットを広げて話し始めた。

■30代でも「年金」「死亡保障」……

薦められたのはすべて保険商品だ。変額年金に米ドル建ての一時払い終身保険2種類。それに、通常は月々、保険料を払っていくタイプの終身保険を最初に一括払いする方法などだ。「保険だから安心」「預金を大きく上回る利回り」と、いいことずくめの説明にかえって不安がよぎる。資産はリスクの高そうな投資信託で運用しているようだが……。

次に訪れたB銀行での一押しも、やはり変額年金だった。疑問に思って、これらの商品や窓口対応についてファイナンシャルプランナー(FP)の井戸美枝さんに話したところ「リスクも手数料も高い商品ばかり。そもそも、30代前半の女性には必要性の薄い死亡保障や年金の商品を薦めるとは……」とあきれ顔だ。ではなぜ、保険ばかり薦められるのか。井戸さんの答えは明快だ。

「手数料が高くて銀行がもうかるからですよ」――。

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