2017年11月19日(日)

申請しないともらえない葬儀費用の健保補助金

2012/1/6 7:00
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 人口の減少が本格化し始めた昨今、葬儀を行うのにどれくらいの費用が必要か考えたことはあるだろうか。通夜・告別式をせずに遺体を直接火葬場に搬送する「直葬」という形をとっても、最低20万~25万円程度は必要になる。故人が葬儀費用を残していない場合、遺族など葬儀を行う人がお金を用意する必要があるが、葬儀費用の補助金制度を活用すれば費用負担を減らすことができる。

 それは健康保険から支給される葬儀費用の補助金だ。故人が国民健康保険加入者の場合、喪主など葬儀を行った人に「葬祭費」が支給される。金額は地域によって異なり、東京23区は一律7万円だが、3万~5万円程度の市区町村が多い。故人が75歳以上で後期高齢者医療制度に加入している場合も葬祭費が払われる。

 故人が会社員などで健康保険加入者の場合、葬儀を行った扶養家族に一律5万円の「埋葬料」、扶養家族や生計をともにしている人以外の人が葬儀を行ったときは上限5万円の「埋葬費」を補助金として受け取れる。勤め先によっては健康保険組合が独自の手厚い補助金制度を設けている場合もある。

 いずれの補助金も申請しないと受け取れない。故人が国民健康保険加入者の場合は市区町村に申請する。申請には、地域によって異なるが、(1)故人の保険証(2)葬儀会社の領収書など申請者が喪主だと確認できる書類(3)印鑑(4)金融機関の預金通帳あるいは口座番号の控え――が必要になる。

 健康保険加入者の場合は、全国健康保険協会の各都道府県支部に申請する。扶養家族が申請するときは、申請書に加えて事業主(勤め先)の証明が必要で、なければ死亡診断書のコピーなど死亡の事実を確認できる書類が必要になる。扶養親族や生計をともにしている人以外の人が申請するときは、埋葬費用の領収書と明細書を追加で提出する必要がある。

 日本消費者協会の2010年調査では、葬儀費用の全国平均は約200万円だった。参列者数や会場規模で費用はこれよりも抑えられるとはいえ、まとまったお金が必要になるのは間違いない。公的な補助金は全体の費用に比べると小額かもしれないが、申請期限はいずれも葬祭日(地域によっては死亡日)から2年以内と時間がある。葬儀会社の領収書などは保管し、心の整理がついたころに申請してもよいだろう。

(坂下曜子)

葬祭費用の補助金制度例
故人が加入して
いる保険
補助金申請先提出書類申請
期限
(1)国民健康保険3万~7万円
程度
市区町村窓口申請書、保険証、葬祭費の領収書、印鑑、預金通帳・口座番号の控え2年
(2)後期高齢者医療制度
(3)健康保険5万円全国健康保険協会の全国支部申請書、事業主の証明がない場合は死亡診断書の写しなど死亡の事実が確認できる書類2年

注)(1)と(2)の補助金は市区町村で金額が変わり、提出書類も異なる場合がある。(3)の申請者が扶養家族や生計をともにしていた人以外の人の場合、補助金は上限5万円で埋葬費用の領収書などを追加で提出する。申請期限は一般的に葬祭日から2年以内だが、地域によっては死亡日から2年の場合もある。

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