東証大引け、大幅反発 1万3200円台 上海株の底堅さ好感
27日の東京株式市場で日経平均株価は4営業日ぶりに反発した。終値は前日比379円54銭(2.96%)高の1万3213円55銭と、この日の高値だった。上げ幅は今年5番目の大きさ。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が当面は緩和的な金融政策が続くとの認識を示したのを受けて上昇した前日の欧米株式相場の流れを引き継ぎ、幅広い銘柄が買われた。このところ東京市場の地合いを左右してきた中国の主要株価指数、上海総合指数が底堅い推移となり、機械株など中国関連銘柄に買い安心感が広がった。「中国の短期金融市場での資金逼迫などを材料に売り込まれた銘柄が買い戻された」(野村証券の田村浩道チーフストラテジスト)。
外国為替市場で円相場が1ドル=97円台後半で落ち着いた推移となったのを受けトヨタやホンダなど、主力株に買いが先行した。前場は買い一巡後に伸び悩む場面があったが、上海総合指数が7営業日ぶりに反発して始まると投資家が運用リスクを回避する姿勢を緩めるとの思惑から、これまで売り込まれた中国関連株などを中心に買いが優勢になった。市場では「きょうのところは波乱はなかったが、今後も中国の情勢に左右される展開は続く」(ネット証券の株式情報担当者)との声が出ていた。
東証株価指数(TOPIX)も4営業日ぶりに反発した。業種別TOPIXは全33業種が上昇した。「不動産業」が8%を超える上昇率となったほか、「その他金融業」の上げも目立った。東証REIT指数は続伸し、終値は5月1日以来初めて25日移動平均を上回った。
東証1部の売買代金は概算で2兆1105億円、売買高は26億9371万株だった。値上がり銘柄数は1495と全体の9割に迫った。値下がり銘柄数は160、変わらずは55、比較不可は3だった。
ファストリやソフトバンク、KDDIなど値がさ株が買われ指数を押し上げた。住友不や三井不、菱地所の上昇率は10%に迫った。三菱UFJやみずほFG、三井住友FGの3メガ銀も買われた。一方、シャープやコナミ、カシオが安い。前日に株主総会を開いた川重も軟調だった。自動車株では日産自が下げた。
東証2部株価指数は3営業日ぶりに反発した。不二サッシ、高木、朝日インテクが上げた。半面、日本管理C、チムニー、コメ兵が下げた。〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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