東証大引け、続伸 円相場下落で1カ月ぶり8800円台回復

2012/6/21付
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21日の東京株式市場で日経平均株価は続伸し、終値は前日比71円76銭(0.82%)高い8824円07銭だった。5月17日以来約1カ月ぶりに8800円台を回復した。対ドルや対ユーロでの円相場の上昇に一服感が広がり、円高で売り込まれた自動車、精密機器など輸出関連の主力株が買い戻された。機関投資家の資産配分の再調整に伴う買いを指摘する声もあった。アジア各国・地域の株式相場の下落や中国の景気減速懸念が重荷となり、午後は伸び悩んだ。

20日まで開かれた米連邦公開市場委員会(FOMC)で米連邦準備理事会(FRB)は長期金利の低下を促す「ツイスト・オペ」の期間延長と、量的緩和第3弾(QE3)の導入見送りを決めた。QE3を見越してドルの売り持ち高を積み上げていた投資家の買い戻しが入り、ドルは対円で強含んだ。円高一服は買い材料となったが、米国の金融政策の日本株への直接的な影響は限られた。

日本時間午前11時30分に英HSBCが発表した6月の中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月比で悪化し、節目の50を8カ月連続で割り込んだ。中国の景気減速への懸念が強まり、上海、香港などの株式相場が大きく下落。アジア株安を警戒した投資家が買いを手控え、日経平均は後場入り後に伸び悩んだ。

きょうの日本株の堅調さの背景に株価指数を開発・算出するモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)の世界株価指数の国・地域分類を指摘する見方もあった。20日のMSCIの発表によると、「新興国・地域」の位置付けの韓国と台湾の「先進国・地域」入りはなかった。楽天証券経済研究所の土信田雅之シニア・マーケットアナリストは「韓国と台湾が『先進国・地域』に入る場合、機関投資家のウエート調整で、日本を含む『先進国・地域』の株式に4000億円程度の売り圧力が発生することが予想された」といい、日本株を売り持ちしていた投資家が買い戻しに動いた可能性があるという。

東証1部の値上がり銘柄数は、全体の7割超の1211だった。値下がりは328、変わらず130だった。

東証株価指数(TOPIX)は続伸し、終値は前日比6.62ポイント高い753.96だった。5月14日以来約1カ月ぶりに750を超えた。業種別TOPIX(33業種)の値上がり率上位には「空運業」「輸送用機器」「石油石炭製品」などが並んだ。

東証1部の売買代金は概算で1兆0870億円、売買高は同17億8806万株だった。売買代金は9日ぶりに1兆円を上回った。

トヨタ日産自東芝パナソニックキヤノンニコンが買われた。ホンダリコーソフトバンクルネサスサンリオが大幅高。三菱UFJ三井住友トラ大和など金融株も堅調だった。半面、中国関連株の位置付けのファナックコマツ日立建機がそろって売られた。シャープが大幅安で、TDKユニチャーム川崎汽関西電グリーが下げた。

東証2部株価指数は続伸。ネポンE&Cが上げ、花月園が下げた。

〔日経QUICKニュース(NQN)〕

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