東証寄り付き、続落 一時230円安、米株安など嫌気

16日朝の東京株式市場で日経平均株価は大幅続落で始まった。前日比の下げ幅は一時200円を超え、230円安の1万4067円まで下落した。前日の米株式市場でダウ工業株30種平均が大幅続落し、下げ幅が約1カ月ぶりの大きさとなったのを受け、幅広い銘柄に運用リスクを回避するための売りが出た。外国為替市場で円相場が1ドル=101円台半ばまで上昇しているのも重荷となった。米長期金利の指標となる10年物国債の利回りも半年ぶりの水準に低下し、米景気の回復に不安感が広がっているという。
6月に取りまとめる経済財政運営の基本方針「骨太の方針」に法人減税を明記するよう安倍晋三首相が指示したことに関しては「消費税率を10%へ引き上げる準備を進める中で、法人減税を実行できるかどうかに不透明感は強く、投資家は材料視していない」(立花証券の平野憲一顧問)との見方があった。
JPX日経インデックス400と東証株価指数(TOPIX)も続落している。
2015年3月期の業績見通しが市場予想を大幅に下回ったJディスプレが一時9%安。東燃ゼネ、サンリオ、DICも下落率が5%を超えた。ソフトバンクも大幅安。トヨタなど自動車株も全面安。半面、SUMCOが一時8%高。アマダ、ガイシが高い。〔日経QUICKニュース(NQN)〕