NY金、続落 12月物は1651.8ドルで終了、米景気懸念の後退で
【NQNニューヨーク=川内資子】5日のニューヨーク金先物相場は続落した。ニューヨーク商品取引所(COMEX)で取引の中心である12月物は前日比7.2ドル安の1トロイオンス1651.8ドルで終えた。米景気懸念の後退などを背景に、逃避資金の受け皿となりやすい金の売りが優勢となった。
7月の米雇用統計で非農業部門の雇用者数が前月比で市場予想以上に増加した。予想を下回る経済指標が相次いだことで強まっていた米景気の減速懸念がやや和らぎ、金の売りを誘った。
欧米メディアが「イタリアが財政再建を従来計画より早めることで欧州連合(EU)と合意した」、「欧州中央銀行(ECB)がスペインやイタリアの国債購入で合意した」と報じた。欧州の債務問題が深刻化するとの警戒感がやや薄れ、金の売りを促した。
ただ、米東部時間早朝までの時間外取引では金の買いが優勢だった。アジア、欧州の株式相場が総じて下落し、投資家が運用リスクを避けて投資資金を金に移す動きが優勢だった。
銀は続落。プラチナは4日続落した。