沖縄県酒造組合、泡盛の「古酒」表示を厳格化
沖縄県酒造組合(那覇市)は10日、泡盛の「何年物か」に相当する古酒(クース)表示を見直すと発表した。年数が異なる泡盛を混ぜる場合、全て3年以上貯蔵した泡盛を使わないと古酒と表示できないなどと定めた。2012年に複数のメーカーによる古酒表示違反が発覚したため、基準の厳格化で消費者の信頼回復と再発防止を目指す。
公正取引委員会と消費者庁が同日付で、業界が定める「泡盛の表示に関する公正競争規約」を改正した。泡盛は古酒に少量の若い酒を加える「仕次ぎ」という手法で熟成させるため、これまでは3年以上の泡盛が50%以上含まれていれば古酒として表示できた。
各メーカーは現行の表示方式が使用できなくなる15年8月までに準備を進め、業界全体で新たな表示方式の周知を進める方針。表示の厳格化でボトル1本(720ミリリットル入り)当たり200円程度のコスト増が見込まれるとされるが、同組合は「古酒表示違反を真摯に受け止め、業界として県民や消費者の信頼に応えていく」(大城勤副会長)としている。