2019年7月22日(月)

南国興産、バイオマス発電を来春稼働 家畜ふん燃料化

2011/9/8付
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飼料・肥料製造の南国興産(宮崎県都城市、杉田誠六社長)は来春、家畜のふんを燃料とする発電施設を稼働させる。同社によると、牛、豚、鶏のいずれのふんも燃料にできる国内初の発電施設。発電機は出力1500キロワットのものなど2基で、電力は自社工場に供給する。地域で盛んな畜産の廃棄物をバイオマス資源として活用、燃料コストも減らす。

新施設は本社敷地内に建設中。投資額は約35億円で、うち15億円を国からの補助金で賄う。年10万2千トンのふんを受け入れる能力がある。来年3月末に完成予定。

新施設では、水分の多い牛ふんと豚ふんを乾燥した後、もともと水分の少ない鶏ふんと混合してボイラーで燃焼。蒸気でタービンを回して発電する。発電機は主に自社の肥料・飼料工場に電気を供給する出力1500キロワットの1基と、ボイラーの排気設備に送電する280キロワットの1基。

ボイラーの蒸気の一部は牛・豚のふんの乾燥に使うほか、飼料工場で原料となる家畜の内臓などを乾燥させる設備にも供給する。ふんの焼却灰(年約9300トン)も化学肥料の原料に活用する。

同社は2002年から、鶏ふんを原料とする発電施設を稼働。牛ふんと豚ふんの燃料への使用は水分の多さが課題だったが、乾燥設備を組み合わせることで解決した。

新施設の稼働で、自社工場の電力自給率は現在の65%から80%になる。飼料工場の家畜内臓などの乾燥用熱源は現在、既存発電施設からの蒸気と重油だが、新施設の稼働後は蒸気使用率が70%からほぼ100%に高まる。同社は、重油の使用量が減ることなどによる燃料コストの削減幅は明らかにしていない。

南国興産は今後、発電ノウハウの外部提供も検討する。既に海外から、日本の商社を通じ1件の引き合いがあるという。

宮崎県内で発生する家畜ふん量は、口蹄疫(こうていえき)発生前の県の推計で年460万トン。堆肥化して畑作の肥料にも使われているが全量ではなく、同社は発電燃料は十分、確保できるとみている。県も、家畜のふんを地域資源として有効利用できるとして、同社による国への補助金申請手続きを支援した。

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