文豪居住の邸宅「下鴨泉川亭」を売却 レオパレス
レオパレス21が京都市左京区の邸宅「下鴨泉川亭」を香港系ファンドの会長に売却していたことが関係者の話で明らかになった。売却額は17億円程度とみられる。同邸宅は世界遺産の下鴨神社付近に位置し、川端康成や谷崎潤一郎といった文豪が居住していた。国内企業なども購入を検討していたが、条件が合わなかったもようだ。
下鴨泉川亭は下鴨神社の神官の居所だったが、明治期に一般邸宅として譲渡された。川端康成が「古都」を執筆した場所として知られ、谷崎潤一郎の「夢の浮橋」の舞台にもなった。
第1種低層住居専用地域にある物件のため、旅館としては活用できない。買収した香港系ファンドの会長は、日本における滞在拠点や取引先向けの迎賓館として利用する予定という。
レオパレスは2006年に約12億円で邸宅を買収、大規模改修を実施し迎賓館として利用していた。リーマン・ショック以降に財務体質が悪化したため、資産圧縮の一環で売却を決めた。