2018年8月20日(月)

中国各県、恒例行事で被災地支援 募金や収益寄付

2011/3/31付
保存
共有
印刷
その他

 東日本大震災を受け、恒例イベントを被災者支援に「衣替え」して開催する動きが中国地方で相次いでいる。会場に被災地の消防隊員を招いて被害状況を説明してもらったり、募金箱を設置するなど内容を急きょ変更。恒例イベントの安定した集客力に着目し、自粛するよりも開催して支援を呼びかけることにより被災者への支援の輪を広げる。

●行楽客向け

 鳥取県の米子市観光協会(杵村善久会長)は、4月1~10日に市内の湊山公園で予定していた「米子桜まつり」の内容を変更。イベント名称を「とどけよう、ひとしずくのヒカリin湊山」とし、被災地の復興を応援するイベントとして位置付ける。

 会場の公園では、大小119本・個ある「ぼんぼり」の一部に被災地支援への協力を呼びかけるメッセージを入れたほか、各露店にも募金箱を設置。3日に予定していたステージイベントも変更。「ゆるキャラ」との撮影会などは中止する一方で宮城県南三陸町西部消防の隊員を招き、被災地の現状や災害発生時の対策について説明してもらう。

 同観光協会は「今年は来場者が減るかもしれないが、桜まつりは例年3万5000人を集めるイベント。中止するよりは内容を見直したうえで来場者に支援を呼びかけた方が被災地の復興に一役買えると判断した」としている。

 岡山県早島町も4月3日に町役場の特設会場で開く「早島さくらまつり」を東日本大震災チャリティーイベントとして開催。会場に募金箱を設置するとともに、企業や商店、町民らによるバザーを実施する。同町は「町をPRできる数少ないイベントとして継続を決めた」と話す。

 広島市中心部で毎年5月の連休中に開かれる大型イベント「ひろしまフラワーフェスティバル」も被災地支援を今年のテーマに据える方針。「準備期間が限られているが募金をはじめ関連イベントを展開していく」(実行委員会)という。

●楽団や店舗も

 広島交響楽団(広島市)は、4月17日の定期演奏会でスウェーデン人の指揮者や演奏家を招く予定だったが、震災の影響で来日が延期となった。このため、指揮者のほか、演奏曲目を急きょ変更して開催することを決めた。

 新たな曲目はヴェルディの歌劇「運命の力」などを予定。「信じる力や希望といったメッセージを音楽を通じて発信したい」(同楽団)という。

 広島三越(広島市)も4月1日からの恒例のチャリティーキャンペーンで、収益の一部を被災者支援に充てる。今年は世界自然保護基金(WWF)の創立50周年を記念し、インドネシア・スマトラ島に生息する絶滅危惧種の動物のストラップなどの売り上げを森林保全活動に充てる予定だったが、一部を日本赤十字社を通じて寄付する。

●物資も集まる

 すでに実施された「衣替え」イベントには、多くの義援金や支援物資が集まるなど成果も。生活協同組合コープ山口(山口市、有吉政博理事長)は26、27日に維新百年記念公園(山口市)で、第36回生協祭りを開き、会場に「ガンバレ!東北、ガンバレ!東日本」の看板を掲げるとともに、支援物資受付コーナーや支援募金箱を設置した。

 一時は理事会で開催中止も検討したが、2日間で約10万人が来場。新品の毛布93枚、タオル2000枚、肌着、紙おむつなど、1.5トントラック2台分と義援金80万円が集まった。

 広島県福山市でもマラソン大会「第30回ふくやまマラソン」を20日に開催。参加者はゼッケンに被災地を応援するシールを張って走り、約80万円の義援金が集まった。また、鳥取市と地元新聞社が主催した「鳥取マラソン2011」でも義援金など約123万円が集まった。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]

日本経済新聞社の関連サイト

日経IDの関連サイト

日本経済新聞 関連情報