家具テック、鳥取で電動バイク生産 来春、中国委託から転換

2011/9/30付
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家具製造などを手掛けるテック(愛知県瀬戸市、寺沢秀樹社長)は鳥取市で電動バイクを生産する。中国企業に製造を委託してきたが、国内市場の品質要求を満たすコストがかさむため、国内生産に切り替える必要があると判断した。電動バイクはガソリン価格の上昇や環境意識の高まりで需要が拡大しており、品質重視路線で需要の取り込みを目指す。

電動バイクは鳥取市の空き工場を賃借し製造する。延べ床面積約2300平方メートルの2階建てで、10月中にも改装工事に着手し、2012年4月に生産を開始する予定だ。1階に生産設備を導入し、2階を倉庫スペースなどに利用する。設備投資額は1億円を見込む。

昨年からテックが輸入販売する電動バイクのブランド「Denba(デンバ)」を用い、国内向けに製造する計画だ。モーターの出力や用途の違いで3車種を用意しており、1回のフル充電で55~70キロメートル走行できる。

寺沢社長は1000万円を出資し、新工場を本社とする「デンバジャパン」をすでに設立。1台あたり19万8000~26万8000円で年間約700台をテックで輸入販売してきたが、デンバジャパンは13年5月期には2000台、14年5月期以降は3000台以上生産する。鳥取生産移行後も価格を引き上げず、年間5億~6億円の売り上げを目指す。

寺沢社長は中国での生産から切り替える理由について「現在の委託先は品質に対する意識が低く、技術員を派遣して部品検査から組み立てまで指導しなければならないなど品質確保の『見えないコスト』がかさむ。国内生産が単純にコスト増につながるとはいえない」と説明する。

鳥取市は大阪市から約200キロメートルと市場となる関西圏からも遠くないことなどから進出を決めた。鳥取工場では中国から部品を輸入して組み立てるが、電気系統を中心に日本製部品を採用するなど品質を高めていく。

電動バイクは1回のフル充電に必要な電気代が25円程度と安いことなどから国内外で市場が拡大しており、国内については民間調査機関が出荷台数を13年に4万5000台、15年に9万5000台と予測。海外でも、中国は年間3000万~4000万台の市場を形成している。台湾やインド、ベトナムでも急速な普及が見込まれることから輸出も視野に入れる。

テックは1985年の設立。医療・オフィス用の家具製造などを手掛け、11年5月期の売上高は3億3000万円。

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