林原が事業再生案 資産売却597億円見込む

2011/1/29付
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 私的整理の一種である事業再生ADR(裁判外紛争解決)の手続きを申請したバイオ企業の林原(岡山市)の再建案の詳細が28日、明らかになった。食品や化学品など好調な本業部分のみ残し、不採算部門から撤退する。不動産などの資産売却総額は597億円と見込む。合理化で70億円程度の利益改善を見込み、2015年10月期の経常利益は10年10月期比約7倍の82億円を目指す。

 計画案の素案によると、まず本業に経営資源を集中する。甘味料の「トレハロース」や化粧品などに使われるビタミンCの一種「AA2G」などの主力製品の製造・販売を強化する。

 一方、本業以外の部門は原則としてすべて撤退。グループの京都センチュリーホテル(京都市)は売却。林原共済会が手掛ける奨学金などのメセナ事業は12年度をメドに清算または売却する。開発部門でも生産性の向上を狙い、医薬関連や類人猿、古生物などの研究開発は撤退するか、開発費を大幅に削減するかする。

 資産の売却も進める。売却代金は不動産で345億円、有価証券で252億円と見込む。

 グループも再編。販売会社の林原商事と不動産事業の太陽殖産、レストラン経営のアメニティルネサンスなどは林原に統合。資産管理会社も林原が吸収する。開発会社の林原生物化学研究所と、食品など消費財販売のH+Bライフサイエンスは林原の完全子会社とする。

 人件費削減のために、従業員の給与を向こう5年間は10%削減。今年10月末までにグループ全体で60人の早期退職を実施。また現在18人いる役員を5人に減らし、役員報酬の総額を現在の約6億円から1億円に圧縮する。

 一連の再建策による財務改善効果は、本業集中で23億円、資産売却による支払利息の減少で22億円、人件費削減で10億円、固定資産税などの減少で5億円、研究開発費の圧縮やメセナの撤退などで総額70億円程度と試算している。

 林原の直近の決算である10年10月期は売上高281億円、経常利益12億円だった。経常利益は15年10月期には82億円にまで引き上げる。

 この事業再生案は今後開かれる金融機関の債権者集会で協議される。最終的にすべての金融機関が内容に同意すれば私的整理が成立する。だが不同意の金融機関があれば特定調停に移行し、法的な再建手続きに入る。

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