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「うどん県」動画を生かせ 香川県、首都圏でPR

香川県が制作した観光客誘致のためのPR動画が話題を呼んでいる。「香川県をうどん県に改名します」と宣言する架空の記者会見の動画をインターネットで配信したところ、行政らしくない意表を突いたキャンペーンとして注目を集めた。県は首都圏でこの動画を活用したキャンペーンを展開し、知名度アップにつなげようとしている。

「このたび、香川県をうどん県に改名することにしました」

香川県が11日、観光情報サイトに掲載したPR動画は約2分20秒で出演者はいずれも香川県の出身だ。俳優の要潤さんが演じる副知事がうどん県への改名を発表すると、石倉三郎さんや松本明子さんが驚く様子とともに、骨付鶏やオリーブハマチ、直島や豊島の美術館など讃岐うどん以外の見どころを紹介する。

12日には香川県のサイトに大量のアクセスがあり、約5時間にわたって接続が困難になった。12日だけで約13万7000件のアクセスがあった。

ブログツイッターで話題となり、大手検索サイト「ヤフー」のトップページに情報が掲載されたことで大量のアクセスが発生したようだ。

「つながらなくなるとは予想外だった」。香川県の浜田恵造知事は、反響の大きさに驚いた。

仕掛けた県観光振興課の担当者は「ジワジワと話題になるかなとは思っていたが、翌日に大変なことになっていた。殺伐とした話が多い中、クスッと笑えるところが受けたのかもしれない」と苦笑いするしかなかった。

香川県のことを地元の住民が冗談で「うどん県」と呼ぶことはあったが、行政のキャンペーンで使われるのは異例だ。

県は今後、15秒に短縮したプロモーション映像を首都圏の様々な媒体で放映する。インターネットで見た動画を街中で再び見ることで、強い印象を与える狙いだ。

東京メトロが地下鉄車内で放映。瀬戸内海の島々などに点在するアートをアピールするため、国立西洋美術館がある東京・上野や、国立新美術館がある東京・六本木の大型ビジョンでも流す。

首都圏から航空機で香川県に来る人が多いので、11月には全日本空輸の機内映像や羽田空港の待合室でも流し、東京モノレールの車内にポスターも貼る予定だ。県の担当者は「若い世代の人に香川県を強く印象付けたい」と意気込んでいる。

ただ、課題は残る。そもそも動画は「うどん県。それだけじゃない香川県」をテーマに制作した。讃岐うどんの抜群の知名度を活用し、うどん以外の香川の多様な魅力を発信する目的だったが、皮肉にも注目を浴びるきっかけとなったのはやはり「うどん」だった。

「うどんだけじゃない香川」のイメージを全国に浸透させるためには、動画の一時的な人気に浮かれることなく、県産品に直接触れてもらうフェアを展開するなど地道な活動が欠かせない。

(高松支局 三浦航)

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