船舶プロペラ材料、炭素繊維プラで銅代替 ナカシマプロペラ

2011/8/31付
保存
共有
印刷
その他

船舶用プロペラ大手のナカシマプロペラ(岡山市、中島基善社長)は軽量化材料として期待されている炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を使ったプロペラの開発に乗り出した。船舶用プロペラには銅が使用されているが、国際価格の高騰などで代替材料の利用が課題となっている。軽量なCFRPは船舶の燃費効率を高める効果も期待できることから、2~3年内の実用化を目指す。

ナカシマプロペラが開発するCFRP製プロペラは、炭素繊維をシート状にして重ね、特殊な装置の中で空気を抜きながらエポキシ樹脂を染み込ませて作る。プロペラに最適な繊維の構造や異種材料の配合方法などを検証しながら、耐久性の高い製品の技術開発を目指す。

CFRPは自動車や航空機などの軽量化材料として期待されており、様々な分野で研究開発が進んでいる。船舶用には海水に対する耐腐食性や、振動を減衰させる機能などが求められるが、CFRPはこうした条件を満たしているという。

ナカシマプロペラは既に実際の船を使った試験を実施しており、プロペラを水中で旋回させたときの変形の傾向などのデータを収集している。今後は材料試験や熱処理のノウハウなどの蓄積を急ぐ考えだ。

従来、船舶用プロペラには耐腐食性が高く鋳造しやすい銅が使われてきた。だが近年は新興国需要の増加を背景に国際価格が高騰。40年先には資源枯渇も懸念されるため、代替材料の研究が急務となっている。

CFRPは比重が銅の5分の1で、プロペラを船に取り付けると燃費が約3%向上するという。軽量なため取り付け・交換も容易。様々な船舶に利用できるが、特に軍船や調査船など振動を嫌う船舶向けの需要が大きいとみている。

ナカシマプロペラは船舶用プロペラの最大手で、国内市場で7割のシェアを持つ。2010年11月期の売上高は211億円。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]