/

西日本の観光団体、外国人客呼び戻し懸命 JR3社で共同パス

西日本の観光団体などで組織する西日本広域観光緊急会議は外国人観光客を呼び込む共同キャンペーンを展開する。西日本のJR3社による共同パスの発行や西日本を巡るモデルルートなどを決めた。策定に携わった梅原利之・香川県観光協会会長は「日本の観光復活につなげたい」と意気込むが、東日本大震災後に落ち込んだ外国人観光客を呼び戻すのは容易ではない。

年内にも商品化

同会議は、瀬戸内海を中心に九州や四国、関西を横断する「エメラルドルート」と呼ぶ観光プランを旅行会社や鉄道会社と年内にも商品化し、海外向けに販売する。

西日本旅客鉄道(JR西日本)、九州旅客鉄道(JR九州)、四国旅客鉄道(JR四国)の3社が協力し、外国人旅行者限定の旅行パスを発行する。現在、3社で共通パスが利用可能なルートや価格設定などを調整中で、今年度中に始める。

JRグループ各社が外国人向け共通パスを発行するのは初めてという。手ごろな価格で新幹線や在来線に自由に乗れるようにして、外国人が個人で旅行しやすくする。

携帯電話を活用した「モバイルスタンプラリー」を実施する。JRグループや観光団体が協力し、外国観光客にJRの駅や観光施設などを周遊してもらう。関係団体と調整したうえで12月ごろから始める予定だ。

四国では7月から中国の格安航空会社、春秋航空の高松―上海線が就航した。九州でも春秋航空が佐賀空港への就航を決めるなど、西日本への航空路が広がっている。

日本の旅行会社だけでなく、春秋航空の親会社の春秋国際旅行社など海外の旅行会社にも積極的にエメラルドルートや共通パスをPRする。

同会議は、東日本大震災に伴う外国人旅行者の減少に危機感を覚えた西日本の観光団体により5月に発足した。2011年4~6月の訪日外国人の旅行消費額は前年同期比46.9%減の1209億円にとどまった。

新しい魅力発信

従来、外国人には、東京で買い物し、富士山や京阪神の観光地を巡る「ゴールデンルート」が人気だった。梅原会長は「瀬戸内海の自然やアートといった新しい魅力を発信し、新たな客層を開拓したい」と話す。

ただ、観光ルートの中身となる観光地での受け入れ態勢の構築はこれからの課題だ。国内の歴史的・文化的な観光地の価値は予備知識がない外国人には理解できないことも多く、効果的な情報発信が必要となる。

日本政府観光局によると、2010年の世界各国・地域の外国人訪問者数ランキングで日本は30位と、フランス、イタリアなどの欧州諸国だけでなく中国や韓国よりも下位だった。

今年は大震災と福島第1原発事故への不安や円高など訪日へのハードルは昨年よりも高くなっている。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連企業・業界

セレクション

トレンドウオッチ

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

新着

ビジネス

暮らし

ゆとり

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン