宇高航路、平日深夜の車両運賃を最大4割引き 社会実験へ

2011/10/20付
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高松港と宇野港(岡山県玉野市)を結ぶ宇高航路の存続を目指す宇野高松航路活性化再生協議会が19日、高松市内で開かれ、利用が落ち込んでいる平日深夜の車両運賃を最大で4割程度下げる社会実験案を了承した。11月21日から来年2月末まで実施する。活性化計画全体の概要は固まったが、フェリー2社の統合などは主要な議題にならず、今後に課題を残した。

この日概要が固まった同航路の「活性化再生総合連携計画」は大きく、(1)利用促進・収益向上策(2)運航の合理化――の2つに分かれる。国の補助事業を活用し、18日に国土交通大臣から補助金交付の決定があった。

車両運賃の引き下げは利用促進・収益向上策の1つだ。フェリーの発着時間に合わせ、平日の午後9時40分から翌日午前3時40分までを割り引きの時間とする。

料金は車種によって異なる。フェリー会社にとって主要な収益源であるトラックは大型車で1台あたり通常料金(6500円)よりも38.4%安い4000円、特大車(通常料金1万500円)で35.2%安い6800円とする。軽自動車や普通車も2~3割程度安くする。

割引後の料金は競合する瀬戸中央自動車道よりも若干高いが、料金格差が大幅に縮まることで集客効果を期待する。

他の社会実験の施策としては、宇高航路も含めた「島巡り観光」の促進・広報活動の強化や、両港から他の交通機関への乗り継ぎ情報の提供などを盛り込んだ。

三菱UFJリサーチ&コンサルティング(東京・港)との間で社会実験の効果を分析するためのコンサルティング契約も結んだ。

利用促進策はおおむね固まったが、もう一つの運航合理化は議論が深まらなかった。

計画は航路を運航するフェリー2社の年間赤字5億円を解消することを掲げ、このうち1億5000万円を利用促進、3億5000万円を合理化で達成するとしている。

合理化策は2社の統合やターミナルの共通化などを含むが、「2社ともフェリーの仕様が異なるなど、統一化には時間もコストもかかる」(四国フェリーの堀川満弘副社長)と否定的だった。

6月に高速道路の土日祝日上限1000円が終了し、一部時間帯はフェリー利用者が回復しつつあるが、協議会は回復が鈍いことや、燃料となる原油価格の上昇など新しい経営圧迫要因も出ており、フェリー運航を取り巻く環境はなお厳しいとして事業継続を決めた。

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