タイ洪水、中国地方の企業に影響広がる マツダ再び生産休止

2011/10/19付
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タイの大規模洪水で、同国に進出している中国地方の企業にも影響が広がっている。マツダが19日から部品不足を理由に4日間の生産休止を決めるなど、日系完成車メーカーの操業停止を受け、取引先部品メーカーの出荷取りやめが相次ぐ。工場の浸水など直接の被害は受けていない企業でも、土のうを積むなどしてさらなる洪水被害拡大への備えを強化している。

マツダは、11、12日に一度休止し、13日に再開していた同国中部・ラヨーン県の完成車工場での生産を、19日から22日まで再び停止することを明らかにした。部品不足が深刻化したため、既に停止しているピックアップトラック「BT-50」に加えて、小型車「マツダ2」(日本名デミオ)と同「マツダ3」(日本名アクセラ)を含めたすべての車種の生産を停止する。

タイの工場は米フォード・モーターとの合弁会社「オート・アライアンス・タイランド(AAT)」が運営。23日と24日は休日のため、25日以降の生産については今後、検討する。

三菱自動車も22日までタイで主要車種の生産を休止する。ただ、三菱自動車水島製作所(岡山県倉敷市)では、タイ向けの部品供給は当面継続する。

完成車メーカーの現地生産に合わせて、同国に進出した取引先の部品メーカーにも影響が及んでいる。車台・エンジン部品製造のヒルタ工業(岡山県笠岡市)はタイの2工場の一部ラインを停止。西川ゴム工業や内外装部品のモルテン(広島市)は生産は継続しているが、一部の部品出荷は停止を余儀なくされている。

鍛造部品メーカーの明治製作所(鳥取県倉吉市)は現地の自動車部品大手と設立した合弁工場で生産・出荷を継続。しかし、今後も洪水被害の拡大が懸念されることから「駐在社員を通じて納入先などの情報収集を強化したい」(斎木憲久社長)と警戒する。

洪水による浸水被害を受けたのが金型メーカーのアケボノ(島根県益田市)の現地工場。15日から操業を停止し、17人の現地従業員を自宅待機にしている。設備などの被害はないという。「18日昼過ぎの段階で水は引いてきているが、操業再開がいつになるかは分からない」(吉部多代美取締役)としている。

浸水被害を受けていない企業でも、今後、洪水被害が拡大した場合に備えた対策に乗り出している。精米機器製造のサタケ(東広島市)はバンコク北部のパトムタニ県の海抜1.3メートルの場所に工場があるが、「土のうを積む対策をとる」(同社)。工作機械メーカーのホーコス(広島県福山市)も工場の周辺に土のうを積んだ。

工作機械メーカーの滝沢鉄工所はバンコク市の修繕子会社が持つ自社製品の部品の在庫を増やした。自動車などの部品加工に使うNC旋盤を生産しており「(浸水被害などを受けた販売先企業の)機械の修繕体制を早急に整える」(同社)方針だ。

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