本四高速、平日の乗り継ぎ値下げ 上限2500円

2011/2/17付
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国土交通省は16日、4月からの本州四国連絡高速道路について、平日に他の高速道路から乗り継いだ場合は合計金額の上限が2500円となる新料金体系を発表した。事実上の値下げで、自治体が求めている「他の高速道路と差のない料金制度」に近づいた。ただフェリーや鉄道など公共交通機関への影響は大きく、各社は反発している。

自動料金収受システム(ETC)を搭載した普通車が対象で2011年度の単年度措置。本州や四国内の高速道路から瀬戸中央自動車道(瀬戸大橋)など本四高速を乗り継ぐ際の上限が2500円となる。休日の上限は2000円を維持した。

例えば、高松中央ICから岡山ICまでは、現在は本四部分が2870円、その他が900円で合計3770円(平日割引を適用)だが、4月から2500円となる。

自治体や観光関連団体からは大幅な値下げを歓迎する声が相次いでいる。愛媛県の中村時広知事は「熟慮の跡が見られる。地域の声を反映しながら考えてもらえた」と評価。徳島県の飯泉嘉門知事は「国として歩み寄っている姿勢が見られる。全国一律料金に向けた一つの通過点」とした。

道後温泉(松山市)の旅館は平日は休前日の半分程度しか宿泊客がおらず、新料金の影響で四国外からの来場者が増えて「宿泊客の分散が進めば、我々の業界にはたいへんなプラス」(後藤雅俊・道後温泉旅館協同組合事務局長)と期待する。

一方、公共交通機関は反発している。特に影響を受けるのはフェリー業界。「航路の減船減便では済まない。四国の主要航路は航路廃止も検討せざるを得ない状況だ」と四国旅客船協会の長谷部光明専務理事は憤る。

今治港(愛媛県今治市)と大島(同)の下田水港を結ぶフェリーを運航していた協和汽船(今治市)は3月から高速船を除くフェリー全便を休止。高松港―宇野港(岡山県玉野市)の航路存続を模索する「宇野高松航路活性化再生協議会」は休日1000円をベースに議論してきたフェリー2社の再建策について「1年間に及ぶ議論は無に帰す」と関係者は嘆く。

四国旅客鉄道(JR四国)も危機感を募らせる。高松駅から岡山駅まで快速マリンライナーで利用する場合、1人当たりの運賃は片道1470円。一方、新制度の高速料金は2500円。仮に1台に4人が乗ると1人当たり625円。価格で対抗することは難しく、「甚大な影響が想定され、将来的に安定経営を維持していくことは困難になる」(同社)とみる。

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