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「松山あげ」の程野商店、生産能力5割増強 関東からも注文

豆腐加工品メーカーの程野商店(松山市、程野裕貴社長)は地元名産の油揚げ「松山あげ」の生産能力を増強する。8月にも本社工場のラインを増設し、能力を5割程度高める。投資額は8000万円。商品の知名度が高まり、従来取引がなかった関東地方などの小売店から注文が増えていることに対応する。新鋭機の導入で作業能率を向上させる狙いもある。

松山あげは薄く切った豆腐を脱水してから揚げるため干し油揚げとも呼ぶ。干し油揚げは同社を含め愛媛県内の3社が主力メーカーで、愛媛の代表的な特産品の一つとなっている。一般的な油揚げに比べ水分含有量が少ないことから、保存がきく上、サクッとした食感が味わえるのが特徴だ。

製造は(1)豆乳と「にがり」から豆腐をつくる(2)豆腐を薄く切って生地に成型する(3)生地を油で揚げ、包材で包む――の全3工程から成る。このうち前2工程向けに「油揚げ凝固成型機」と呼ぶ機械を1台導入するほか、最終工程で使うフライヤー、包装機をそれぞれ1台増やす。

一連の増強で、フル稼働した場合の1日当たりの生産量は現状の4万枚から6万枚に高まる。合わせて従業員を5人程度採用するほか、近年高水準の生産が続いていたという製造現場の勤務体制を現状より余裕のあるものに変える方針だ。

油揚げ凝固成型機は毎日の製造後に必要となる清掃の時間が短縮できる新鋭機。この導入で清掃を含めた製造現場の作業能率の向上が期待できるという。程野社長は「効率化で生まれる時間を従業員の教育に充てていきたい」と話す。

松山あげはこれまで西日本のスーパーで定番化を進め、売り上げの65%を中四国・九州地方が占める。近年、各地の生活協同組合が共同購入事業で相次いで取り扱いを始めたことなどを背景にブランドの認知度が向上。特に関東、中部などでの販売が伸びている。

同社は1954年、程野社長の高祖の兵次郎氏が1882年に個人で創業した店を引き継ぐ形で設立した。2010年7月期の売上高は4億6000万円。主力商品の松山あげは保存がきくため、戦前は旧軍、戦後は南極観測船「宗谷」が食材に採用したという。

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