四国4県、口蹄疫対策強化の動き広がる 上陸車両の消毒など

2010/6/12付
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宮崎県で家畜伝染病の口蹄疫(こうていえき)の感染被害が拡大したことで、四国の自治体や畜産関係者に緊張感が高まっている。九州各地と結ぶフェリーの港では上陸車両への消毒作業を強化。ブランド牛・豚の「種の保存」など、行政の対策も一段とレベルを上げている。だが、口蹄疫の感染ルートの把握は難しく、産地の不安は高まる一方だ。

口蹄疫の発生前後の4月下旬に、県産のブランド豚「愛媛甘とろ豚」を発売した愛媛県。種の保存のため、繁殖用の種豚を県内4カ所に分散させている。8日には県畜産研究センター(西予市)から種豚候補の6頭を、約70キロ離れた西条市の県養鶏研究所に緊急避難させた。

高知県は先月下旬、県畜産試験場(佐川町)で保管しているブランド牛「土佐あかうし」の凍結精液約3600本(1本0.5ミリリットル)を約10キロ離れた県中央家畜保健衛生所に移動した。同試験場では約13万本の凍結精液を保管しているが、万一、場内の牛が口蹄疫に感染すればすべて廃棄対象になる可能性がある。凍結受精卵も、540個のうち340個を同保健衛生所に移した。土佐あかうしの種牛25頭も、今後の状況次第では分散飼育を検討している。

口蹄疫の上陸阻止に、水際での対策も続く。九州からの定期航路を持つ愛媛県では、八幡浜、三崎、松山観光の各港で上陸車両へのタイヤ消毒を強化する。徳島県は高速道路のインターチェンジや主要幹線道、空港、駅などにも消毒ポイントを拡大する。

消毒用の消石灰の配布も各県で進んでいる。香川県は県内の畜産・酪農家423戸に消石灰7200袋を配布し、農場の入り口などでの予防強化を呼びかけた。高知県でも5月下旬と6月初めの2回に分け、計108トンを牛豚を飼育する県内の全畜産農家に配った。

愛媛県が今月1日に畜産課などの27人の職員で構成する「口蹄疫防疫対策チーム」を発足させるなど、各県とも水際対策や発生時の対応にあたる専門組織を設置している。ただ、当面は防疫マニュアルの見直しや発生時の埋却処分候補地の選定などが中心で、手探りの状態が続く。

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