もんじゅ14年ぶり再開 原子力機構、「安全」を強調

2010/5/7付
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1995年12月のナトリウム漏れ事故から運転を停止していた福井県敦賀市の高速増殖炉「もんじゅ」が6日、運転を再開した。原子炉起動を見届けて記者会見した日本原子力研究開発機構の岡崎俊雄理事長ら幹部は一様に「安全確保と信頼構築を最優先する」と強調。14年ぶりの運転再開にもかかわらず、表情は一様に厳しかった。西川一誠知事は県民の安全・安心確保に万全を期すようあらためて求めた。

「安全第一、国民や地元の信頼をしっかり築くことが我々に課せられた最大の使命だ」

原子炉が起動して1時間後に始まった記者会見で、原子力機構の岡崎理事長は硬い表情でこう強調した。

記者から「もっと喜んでいいのでは」を水を向けられても、「トラブルが今後、決して発生しないとは言えず、何か起きたら立ち止まる勇気が必要。喜び以上に責任は重い」と語った。

同席した早瀬佑一副理事長・敦賀本部長も「ベースは安全最優先と徹底した透明性の確保。市民、国民の信頼がないと、原子力の研究開発は前に一歩も進められない」と話した。

ナトリウム漏れ事故に情報隠し、地元自治体への通報の遅れ、ナトリウム漏れ検出器の誤作動――。トラブルが相次ぎ、ここまで長期化した運転停止。幹部には14年5カ月の空白が大きな重しとしてのしかかっているようだった。

岡崎理事長ら原子力機構の幹部は6日午前、中央制御室の中から、経済産業省原子力安全・保安院の検査官や文部科学省、福井県の職員らと一緒に原子炉の起動作業を見守った。

10時36分、職員が核分裂反応を止めていた制御棒19本のうちの最初の1本を引き抜くスイッチを入れた。もんじゅの向和夫所長が「運転を再開しました」と岡崎理事長に報告し、2人はがっちり握手。中央制御室から拍手が広がり、運営管理室のモニターで様子を見ていた職員約70人は互いに握手をかわした。

運転再開の報告を受けた西川知事は県庁で報道陣に「県民の信頼が重要。できるだけ情報を公開して我々の期待に応えてもらいたい」と述べた。

原子炉起動に立ち会った敦賀市の河瀬一治市長も「ようやく本来の姿にもどった。安全・安心を最優先してほしい」と話した。

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