過疎地の空き家にITオフィス 徳島・神山町に東京から進出

2012/2/7付
保存
共有
印刷
その他

東京都内のIT(情報技術)関連企業など2社が3月、徳島県神山町の古民家の空き屋にサテライトオフィスを開設する。すでに設置している1社は機能を増強する。同県は光ファイバー網の整備が進んでおり、県や地元の特定非営利活動法人(NPO法人)が自然に恵まれた過疎地で新たなビジネスモデルを構築しようと誘致していた。ほかにも都内の3社が設置を計画しており、県などは誘致を強化する。

ITサービスのダンクソフト(東京・中央)は3月から、企業内ネットワークの構築などを神山町のサテライトオフィスでも手掛ける。オフィスに使う古民家で昨年実証実験を行い、ネット回線の速度などで優れたブロードバンド環境を確認した。同社は「東京でやるべき仕事と、それ以外の方が能率が上がる仕事がある」と話す。

コールセンター大手のテレコメディア(東京・豊島)は、神山町で3月から始める高齢者の見守り事業の拠点施設を開設する。見守りは高齢者宅のタブレット端末(多機能情報端末)が異常を検知、コールセンターに伝える。新オフィスを拠点に社員が高齢者宅を訪問し、端末の使い方を指導するほか、対象地区の回覧板を作成する。「コミュニケーションの拠点にしたい」と話している。

名刺管理システム開発の三三(東京・千代田)は顧客サポートなどの事業を始める。2011年8月から古民家を借り、エンジニアがデータ管理などを行っていたが回線を増強し、顧客との緊密な連絡が必要なサービスも実施する。4月以降は新卒社員の研修を古民家でする。3~4人が1組となり一定期間泊まり込む。

IT関連会社の社員は長時間パソコンに向かうため、精神・健康面のケアが不可欠。山間部の神山町は過疎化が進み、空き家が増える一方、ブロードバンド環境には恵まれているうえ、1戸あたりの賃借料は数万円程度と都心に比べれば家賃は格安。IT関連は場所を選ばない仕事も多く、県はサテライトオフィス誘致に力を入れている。

各社のサテライトオフィス開設に際しては、古民家を活用した地域活性化などに取り組む同町のNPO法人、グリーンバレーが、物件の選定や所有者との交渉、改築する場合の業者の紹介などを支援した。

保存
共有
印刷
その他

電子版トップ



[PR]