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観光客増にアニメ一役 ピーエーワークス、金沢の温泉舞台

アニメ制作会社のピーエーワークス(富山県南砺市)の北陸を舞台にしたアニメが観光集客に一役買っている。女性の主人公が温泉旅館で働く「花咲くいろは」のモデルの湯涌温泉(金沢市)には4月のテレビ放映の開始以来、若い男性ファンらが増えている。2008年の「true tears」で登場した南砺市の街並みも根強い人気を集める。

湯涌温泉は金沢市の中心街から車で約20分と近く、金沢の奥座敷といわれる。「花いろ」の主人公が働く旅館は実在しないが、登場する街並みを求めて訪れるファンは多い。

旅館「あたらしや」は日帰り入浴とランチの客が増えたほか、週末はファンとみられる若い男性客が3~4組ほど宿泊するようになった。

旅館9軒、収容人数が約400人の湯涌温泉にとって、花いろ効果は小さくない。宿泊と日帰りの合計客数は東日本大震災が発生した3月に前年同月比15.4%減に落ち込んだ。5月に同8.5%増、6月に同1.0%増と回復した。

10月にアニメで登場した「ぼんぼり祭り」を実際に開く計画だ。湯涌温泉観光協会は「放送が終了しても、毎日ファンが散歩しているようにしたい」と力が入る。

のと鉄道(石川県穴水町)も集客策に乗り出した。作品中の「湯乃鷺」駅は七尾市にある同鉄道の西岸駅がモデルだ。若手社員の発案でホームに「湯乃鷺」の駅名看板を設置、7月23日から、花いろの声優の車内放送が一部列車で楽しめるようになった。

集客効果はすでに出始めており、終点の穴水駅の限定グッズも売れているという。のと鉄道は「これまでの集客策のうち、今回のアニメの効果は最も大きい」(蜂須賀和行常務)と話す。

「true tears」は青春群像アニメ。テレビ本放映の終了から3年半が経過したが、南砺市の城端(じょうはな)地区の街並みは今もファンから人気だ。最近は台湾、シンガポールなど海外からの訪問もあるという。

ピーエーワークスの菊池宣広専務は「テレビ放映時は舞台のモデルは公表していなかったが、ファンがインターネット上で情報交換してシーンごとに場所を解き明かしていった」と語る。

同社はアニメプロデューサーの堀川憲司氏が2000年に設立。二十数人の正社員を含めて約80人の制作スタッフを抱え、2010年9月期の売上高は約6億円。地方に本社を構えるアニメ制作会社は同社を含め2社しかないという。

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