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大阪城で国際ジャズ祭 大物奏者32人が集結

ハービー・ハンコックをはじめ、ウェイン・ショーター、ジョン・スコフィールドら大物ジャズ奏者32人が大阪に集結、30日に大阪城西の丸庭園の特設会場(大阪市)で共演を繰り広げる。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の公式行事で、一夜限りの夢の共演となる。

「顔ぶれの豪華さは、欧州の保養地で1週間前後の大型フェスティバルが開けるほど」。大阪市在住で、欧州のジャズ祭に数多く足を運んでいる藤岡靖洋氏は驚嘆する。

ロイ・ハーグローブ、ケニー・ギャレット、マーカス・ミラー、エスペランサ・スポルディング……。日本からは神戸出身の小曽根真のほか、秋吉敏子、日野皓正が参加する。

全員ビッグネームで、まさにきら星のごとし。

今回は大阪だけで、一行が東京も巡回する、という通常興行とは違う。「一晩ではもったいない。個性の強いキャラぞろいなだけに、どう仕切るか、ハンコックの腕の見せどころ」と藤岡氏。

人選はユネスコの親善大使を務めるハンコック。20代で帝王マイルス・デイビスのグループに参加し、60年代の黄金期を支えた大御所だ。伝統的なモダンジャズはもとより、ファンクまで目配りが利くだけに、バランスのよい顔ぶれとなった。サックスのショーターとはマイルス門下の同僚で、肝胆相照らす仲だ。

ユネスコは平和と結束、対話推進などの理念をジャズが持ち合わせていることに着目。毎年4月30日を「インターナショナル・ジャズデイ」と定め、世界各地で祝祭行事を開いてきた。2012年の初回はユネスコ本部のあるパリ、国連本部のあるニューヨーク、ジャズ発祥の地ニューオーリンズを中心に、関連行事を世界約150カ所で開いた。13年のトルコ・イスタンブールに続き、今年のホストシティーに世界5候補地から選ばれたのが大阪だ。

出演者が受け取るのは交通費程度の支度金だけ。原則無報酬で出演するという。

入場料ではなく「支援金」を支払って鑑賞するのも、収益を目的とした興行とは違う。当日の模様は英国放送協会(BBC)、米CNNのほか、インターネットでも配信される。

ジャズは演者が音で対話しながら即興を重ねていく。和声進行など、限られた制約さえ満たせば、呼吸次第でどんどん熱を帯びていく祝祭向きの音楽だ。「親近感を持たせる会話術にたけた人の多い大阪は、ジャズ祭典のホスト都市にふさわしい」(藤岡氏)

関連行事も目白押しだ。26、27日には日本人奏者らが市内5カ所の公共スペースで公演する「リバーサイド・ジャズ・トリップス2014」を予定。29日は御堂筋の1キロを開放するライブ「御堂筋ジャズストリート2014」などを開催する。

けん引役のハンコックは「ジャズは他人を受け入れ、理解するだけでなく、人間の自由な精神を、音楽を通じて表現する方法。もはや単なるアメリカの音楽でなく、今や世界への贈り物になっている」とコメントを寄せた。夢の祭典まであと5日。

(編集委員 岡松卓也)

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