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京都、J1復帰へ「型」の下にあるヒント

大木武監督の下で3季目のJリーグ2部(J2)・京都サンガ。J1昇格への挑戦が決着するまでにもう一山ありそうだ。現在3位、2位ガンバ大阪との差は勝ち点8。このままだと上位2チームに与えられる自動昇格に手が届かず、残り1枚の切符を求めてプレーオフに回ることになる。

首位のヴィッセル神戸とガンバが大崩れするとは考えづらく、選手も監督もプレーオフは覚悟の上。けれどもこの一発勝負の舞台はくせ者で、昨季も条件優位の3位で参戦しながら、6位大分の下克上に屈している。

今季は8月の3連敗が痛かった。格下相手に大事なところで腰砕けになる癖は昨季の結末を想起させ、ファンのやきもきは最後まで続くだろう。

過去の因果を絶つ変化が何か欲しい。一方で、昇格したさにサンガらしさを見失うのも惜しい。ピンボールのように高速でボールを動かすこのチームには、パターン化された型がある。「この3年で浸透した根底はこの先も変わらない」と安藤淳主将。次々と人が湧き出てボールに絡んでいく攻撃は小気味よく、J1でも通用する代物だ。

「型がないとダメ。チームじゃなくなる」と、大木監督もそこは譲らない。型があるからみんな安心できる。けれど型があると相手にも読まれやすい。だから「マクロは変えずミクロを変える。日々の練習でそのヒントを与えている」。

マクロ、ミクロと言うと大げさに聞こえるが、今回のサンガはいつもの格好を装って、何か小さな秘密を隠しているようだ。ちょうど学校の制服の下におしゃれなシャツでも着込むように。せっかくのプレーオフ、縮こまるより学園祭気分で楽しむほうがよい。もちろんチームの型という"校則"を守ったうえで。

(岸名章友)

[日本経済新聞大阪夕刊関西View2013年10月18日付]

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