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国内外に市場広がる 省エネ半導体にかける(2)

軌跡

炭化ケイ素半導体を日本で初めて実用化した企業はロームだ。大手の量産品とは競合しない特注品の開発を得意とする。1990年代から京都大学の松波弘之教授らと共同研究を続け、2010年にダイオードとトランジスタの量産を開始した。「最初は炭化ケイ素の品質がよくなくて見通しはなかった。本格的な実験は02年から始めた」。炭化ケイ素半導体を担当するパワーデバイス製造部の伊野和英部長は経緯を解説する。

大学と装置メーカー、将来見込まれる利用企業と協力して地道な改良を続けた。08年になると日産自動車と共同で炭化ケイ素ダイオードを開発し燃料電池車で走行実験し、本田技術研究所と共同でハイブリッド自動車向けの制御装置を炭化ケイ素半導体を用いて試作した。09年にはドイツの炭化ケイ素基板の専業メーカー、サイクリスタル社を買収。基板から半導体素子まで一貫して扱える体制を整え、量産開始に備えた。

電源装置や太陽光発電システム、電車の駆動機器などに組み込む製品群を増やしている。太陽光発電の場合ならシリコン半導体に比べ電力損失を約50%改善でき、炭化ケイ素の性能について疑問を挟む声はなくなった。「顧客の半分以上が海外」(伊野部長)と事業はすでに国際的だ。

電源機器周りの半導体に強い三菱電機も10年に炭化ケイ素半導体を自社のエアコンに搭載し事業に乗り出した。国内市場は現在、約100億円になったとみられている。

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