生活保護却下は違法、岸和田市に賠償命令 大阪地裁

2013/11/1付
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求職活動をしても就労できずに生活保護を申請した大阪府岸和田市の男性(40)が、市の却下処分の取り消しなどを求めた訴訟の判決で、大阪地裁(田中健治裁判長)は31日、市に処分の取り消しと約68万円の損害賠償を命じた。

判決は「学歴や資格など申請者の資質や、困窮の程度などを総合的に判断して処分を決める必要がある」と指摘。そのうえで「男性は働く能力も意思もあったが、就労の場を得られる状況にはなかった。保護が必要だったのは明らかで、却下は違法」と結論づけた。

さらに「受給要件を満たすか適切に調査せず、注意義務を怠った」と判断、損害賠償も命じた。

生活保護法では、あらゆる資産や能力を活用しても最低限度の生活を維持できない状態であることが、保護の要件とされている。男性は繰り返し申請し、最終的に保護開始の決定を受けている。

判決などによると、男性は1988年に中学卒業後、飲食店や工場に勤務したが失職。就職活動したが職が見つからず、2008年、生活保護を申請して却下された。当時無職、無収入で、妻と2人の世帯の所持金は400円。同月の妻の収入見込みは2万円だった。

岸和田市は「判決内容を精査し、関係機関と協議した上で対応を検討する」としている。

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