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阪神・マートン復調、4番譲らず ひた向きに泥臭く
スポーツライター 浜田昭八

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2013/6/8 7:00
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阪神の4番打者マット・マートン(31)は、やさしい好青年だ。ところが昨季はなぜか荒れてトラブルを引き起こし、成績も落とした。今季は元のいい人に戻って活躍している。ヒーローインタビューで「ボチボチでんな」と、あやしげな関西弁を駆使する"トラのマーくん"に何があったのか。

来日してすぐ活躍も打法変更が裏目に

甲子園ではグラウンドキーパーら裏方さんの仕事ぶりを褒め、「いつも助けてくれてありがとう」と感謝の言葉を述べる。一時は険悪になっていた報道陣とも談笑し、試合後は「勝つチームでプレーするのは本当に楽しい」と丁寧に取材に応じている。

2010年に来日して、いきなり214安打のシーズン最多安打の新記録をマークした。打率3割4分9厘(3位)は来日1年目の外国人が記録した史上最高打率。日本のきめ細かい野球に慣れるのに時間がかかる選手が多いが、マートンは素早く順応した。

2年目の11年も相手から厳しくマークされながら、3割1分1厘を打った。首位打者の長野久義(巨人)とは5厘差の2位。守備と走塁に不安をのぞかせたものの、打撃は安定していた。ところが、3年目の昨季の大降下である。

打法を変えたのが裏目に出た。1年目17本、2年目13本と、主力打者としては少ない本塁打の数を気にしたのか。ステップする左足を大きく上げ、パンチを利かせる打撃に挑んだ。運悪く、球界はこの年から低反発の統一球を採用。本塁打は5本のみで、打率も2割6分にとどまった。

「能見さん好きじゃない」が物議醸す

打てないと、イライラが募る。主審のボール判定にあからさまに不満を示すようになった。1球ごとに打席をはずし、素振りをしてから手袋の粘着テープを締め直す面倒なクセがあるが、その頻度が増した。ダラダラした印象で試合の雰囲気を壊すと、怒る敵将もいたほどだった。

同年6月のセ・パ交流のオリックス戦では守備でミスした後、「(投手の)能見さんが好きじゃないから相手に点をやった」と発言。緩慢な守備を照れ隠しでかわそうとしたが、衝撃的な言葉だけが独り歩きして物議を醸した。8月のヤクルト戦では連続拙守をミーティングで取り上げた関川浩一コーチと、つかみ合いになりそうな衝突をした。

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