大阪府、家賃回収せず放置 独居住人死亡後の府営住宅

2014/2/19付
保存
共有
印刷
その他

大阪府の包括外部監査人は18日、身寄りのない府営住宅の住人の死後、府が家財道具を撤去するなどの措置を取らず、家賃相当額を回収しないまま放置していたなどとする監査結果を公表した。住人に相続人がいなければ回収の見込みはなく、同様の事例は10年以上前から計35件あり、回収し損ねた損害総額は1億円超に上るという。

府によると、府営住宅の住人が死亡した場合、室内に残された家財道具は相続人に無断で処分できない。だが相続人がいなければ、室内は家財に「不法占拠」された状態が続く。府は室内をそのままにしたうえで、家賃相当額の損害分を誰にも請求できないまま放置してきた。

こうしたケースは2003年以降続いており、府担当者は「弁護士に相談もしていたが、適法に処理できる法的解決策が見つからなかった」という。昨秋、他の自治体で、公営住宅で死亡した住人の家財道具を「相続財産法人」として相手取り、部屋の明け渡しを求めて提訴し、賠償が認められた事例があると判明。府は今後、同様の法的措置を取る方針という。

外部監査人の里見優・公認会計士は「常識的におかしいことを放置し続けたのは行政の怠慢と批判されても仕方がない」と指摘する。

このケースを含め、今回の監査では、府が所有する資産の再評価や負債の追加調査を実施。府営住宅の家賃や奨学金、企業への貸付金などで回収を見込めない債権などを合わせると「府民の将来負担」は計約2275億円に上ったという。

保存
共有
印刷
その他

関連キーワード

電子版トップ



[PR]