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奈良・纒向遺跡で大量の桃の種 邪馬台国の有力地

2000個超、祭祀に使用か

邪馬台国の有力候補地とされる奈良県桜井市の纒向(まきむく)遺跡で、2009年に確認された大型建物跡(3世紀前半)の近くから、祭祀(さいし)に用いたとみられる2千個を超す桃の種や大量の土器、木製品が見つかり、同市教育委員会が17日、発表した。

桃は古代中国の神仙思想で邪気を払い、不老長寿を招くとされる。桃の種は弥生時代の遺跡でも広く出土するが、1カ所でこれほど大量に見つかった例はないという。古代祭祀の実像や纒向遺跡の中心とみられる大型建物の役割を探る重要な手掛かりになりそうだ。

桃の種などが出土したのは大型建物跡の約4メートル南。楕円(だえん)形の穴(南北4.3メートル、東西2.2メートル、深さ80センチ)からは文様を刻んだつぼや、祭祀用とされるミニチュア土器、ヘラ状・筒型など様々な木製品やかご、獣骨が出土した。土器や木製品のほとんどは意図的に破砕されていた。

桃の種類は分析中だが、一部に果肉が残り、未成熟のものがあったことから実の状態で埋まった可能性が高い。

穴は建物跡などの周囲を巡る柵跡と重複しており、市教委は、これらの施設群が廃絶した後の3世紀中ごろに掘られたのではないかとみている。

祭祀の後、用いた道具を破砕して埋める行為は縄文時代以降、広くみられる。市教委は「周辺で何かの儀式を営み、用具を破砕して、かごに盛って供えていた桃と一緒に埋めた」と推測する。

大型建物跡は復元すると南北約19メートル、東西約12メートルで、当時の国内では最大規模。過去の調査で見つかった建物跡や柵跡と方位や中心軸が一致し、施設を整然と建てた国内最古の例とされる。邪馬台国畿内説に立つ専門家からは「卑弥呼の居館では」との声も出ている。

現地説明会は19日午前10時~午後3時。

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