大阪維新の会、府・市議会ともに第1党確実
10日投開票の大阪府議選と大阪市議選で、橋下徹知事が代表を務める地域政党「大阪維新の会」が、それぞれ第1党となることが確実になった。
維新の会は大阪市などを解体し、府の全域を新たに「大阪都」とする大阪都構想を掲げている。
大阪都構想は、従来から指摘される二重行政の弊害などを自治体の再編に伴う改革で排除し、ワン大阪(ひとつの大阪)の誕生を目指す。実現の時期について、大阪維新の会は4年後の2015年春を描いている。
具体的には府と、いずれも政令市の大阪市、堺市を廃止し東京23区をモデルにした複数の「特別区」を導入。鉄道や道路、港湾政策などのインフラ整備に代表される広域行政は都に一元化する。
暮らしに身近な行政サービスなどを担う特別区には、東大阪市や高槻市のような中核市並みの権限を与え、選挙で選ばれた区長と区議会を置く。大阪市(人口約266万人)は人口30万人規模の8~9の特別区に再編する案が浮上している。
大阪都を実現するには各議会での決議や国会での特別法などの制定、住民投票での過半数の賛成などが条件だ。区割りや区間の財政調整の仕組みづくりも必要になる。
大阪府の橋下徹知事は府市の水道事業の統合や都市開発の手法を巡り、大阪市の平松邦夫市長と対立してきた。橋下氏は「大阪の発展のために指揮官を1人にした方がいい」と10年1月に都構想を表明。平松氏は「市をばらばらにするものだ」と反対している。