「大阪都」の節約効果、最大976億円 府市が試算
「年4000億円」目標に遠く及ばず

2013/8/9付
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 大阪市を特別区に分割して大阪府とともに再編する「大阪都構想」を巡り、府と市は9日、具体的な制度設計を議論する法定協議会に、都構想で節約できる「効果額」は976億~736億円との試算を盛り込んだ事務局案を提示した。二重行政解消や人件費削減による効果としているが、都構想と関連の薄い項目も含んでおり、今後議論を呼びそうだ。

 松井一郎知事は就任直後、二重行政解消により府市の合計予算の5%に当たる年間4000億円の削減を目指す考えを示したが、今回の試算はその目標に遠く及ばない結果となった。

 法定協では自民党市議から都構想の実現可能性に疑問の声が出たが、終了後、橋下徹市長は記者団に「批判を受けてきたが、一歩一歩進んできて都構想の姿形が見えてきた」と強調した。

 法定協では今後、区の名称案や区役所配置なども公表し、来年度初めには区割りを確定。同6月までに最終的な制度設計である「協定書」を完成させ、府市議会の議決を得た後、来秋にも住民投票で是非を問う。ただ、法定協の日程は既に約2カ月遅れており、今後、スケジュールがずれ込む可能性もある。

 今回の事務局案は、市内24区を7区と5区に再編する計4案について効果額や区の設置費用、職員数などを試算した。

 市を中核市並みの権限を持つ区に再編した場合、将来的に職員を約4200~1200人削減できると試算。人件費圧縮効果として約270億~30億円を計上した。

 改革効果について、事務局案は「制度の実現前から取り組んできた改革と実現後に発生する効果すべて」と幅広に定義。このため、都構想とは別に取り組む市営地下鉄の民営化による効果約275億円や、市単独で実施している市民サービス削減などの効果237億円も含めたとしている。

 一方、大阪都移行に伴う「初期費用」は約640億~300億円と想定した。住民基本台帳など基幹システムの改修に約430億~160億円、区庁舎の改修費用に約191億~125億円を計上。毎年必要な経費としてスペース不足を補う民間ビル賃料や、区議会経費など約130億~60億円も盛り込んだ。

 財政面では、市が抱える約5兆円の地方債のうち約3兆3000億円分を償還財源と合わせて都が引き継ぐとした。区間の財政格差を補正するため、地方税の一部や地方交付税を税収の少ない区に重点配分する財政調整制度の仕組みも提示。また、構想実現には約125の法令改正が必要になることを付記した。

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