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石綿訴訟、クボタに賠償命令 住民被害初めて認定

神戸地裁、国の責任は認めず

(更新)

大手機械メーカー、クボタ旧神崎工場(兵庫県尼崎市)のアスベスト(石綿)被害を巡り、周辺住民2人の遺族が同社と国に計約7900万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、神戸地裁(小西義博裁判長)は7日、工場近くで働いていた1人について同社に約3190万円の賠償を命じた。「石綿に暴露し、中皮腫で死亡した」として死亡との因果関係を認めた。原告側は控訴する方針。

原告側弁護団によると、工場労働者や工場に出入りする運搬作業員ではなく、工場周辺の人の健康被害で企業の責任を認めた判決は初めて。

国の賠償責任は「(住民が暴露した)1975年以前に周辺住民の発症リスクが高いとの医学的知見はなく、健康被害を防止する立法をしなかったことが違法とはいえない」として否定した。

判決は、クボタが旧神崎工場で使用していた石綿粉じんの飛散を十分に防ぐことができず、敷地外に飛散させたと認定。

約200メートル離れた別の工場で21年間働いていた山内孝次郎さん(96年死亡、当時80)について、「中皮腫発症は旧神崎工場から飛散した石綿粉じんに暴露したのが原因」として、賠償を命じた。

一方、約1キロ離れた地域に住んでいた保井綾子さん(2007年死亡、当時85)については、石綿と発症との因果関係を認めたものの、以前の居住地域にも石綿関連工場があったことなどから「原因が旧工場と特定できない」と請求を退けた。

クボタは被害発覚後、周辺住民らに最高4600万円の救済金を払ってきた。原告らは救済対象だったが、裁判で責任を問いたいと提訴した。

クボタの話 判決の内容をよく見て、控訴を含めて今後の対応を検討する。

環境省の話 今後とも石綿の飛散防止対策や石綿健康被害者の救済を進める。

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